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ヒンダウィ(Hindawi)社が国際STM出版社協会からの離脱を表明

ヒンダウィ(Hindawi)社が国際STM出版社協会からの離脱を表明

最大手のオープンアクセス専門出版社の1つであるヒンダウィ・パブリッシング・コーポレーション(Hindawi Publishing Corporation)が、国際STM出版社協会からの離脱を決めたと発表しました。同社CEOのポール・ピーターズ(Paul Peters)氏は、「STMは過去のビジネスモデルを守ることに力を入れており、新たなモデルの発展に消極的である」ため、今回の決定に至ったとしています。この決断は、科学的知見をオープンにしようという同社の理念をベースにしたものと見られます。オープンアクセスのムーブメントが学術界を席巻する中、経済的な持続可能性や透明性などに関する課題は、依然として残っています。


国際STM出版社協会は、学術関係者や編集者のための国際事業者協会として業界をリードし、学会、大学出版局、民間企業、新旧の団体など、21ヶ国から120を越えるメンバーが所属しています。同協会は、オープンアクセス化の動きを支援する立場を取ってはいるものの、新しいモデルを取り入れることへの抵抗があるとピーターズ氏は言います。「残念ながら、事業者団体が必ずしも変化の進行役として機能するわけではありません。なぜなら、所属会員が長らく頼ってきた従来のモデルを保護することに固執してしまうからです」。


デジタルサイエンス社の出版イノベーション・ディレクター、フィル・ジョーンズ(Phill Jones)氏は、この問題について、「国際STM出版社協会は、メンバーの合意によって動いているため、重大な決断を早急に下すには時間を要する」と、ある記事で指摘した上で、「巨船の舵を取るようなもので、良い提案でも、それが受け入れられるのに必要以上に時間がかかることもある」と述べています。また、同氏はヒンダウィ社の今後について、同社の理念をより強力に支持する組織と連携を取る可能性や、独立した支援勢力として役割を果たす可能性もあるだろうと見ています。


ピーターズ氏は、協会からの離脱を決めたものの、協会がオープンアクセス移行の流れに向き合う意欲を示せば、関係を再び結び直す意思があることを、自身の投稿の中で表明しています。また、ジョーンズ氏は次のように語っています。「ヒンダウィ社の行動は、STMに向けられたメッセージに留まらず、進化し続ける企業が、移りゆく市場の中で独立したポジションを築いていく象徴なのかもしれません」。


参考記事:

Why Hindawi Left the STM Association and What It All Means for the Industry

Hindawi’s Decision to Leave the STM Association

Publisher Hindawi leaves the STM Association over its resistance to open access change

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