質問: 不正指摘箇所の後発論文による修正について

質問の内容 -
試料を採取した場所が都合のいい様に改ざんされた論文があります。どのように都合が良いかは研究機関に報告済みです。 研究機関の不正を取り扱う部署に相談し、予備調査委員会が回答してきた内容が「著者らは後続の論文で問題となる箇所を修正しているので、研究不正の本調査は行わない」といったものでした。 一般的に、後続の論文で修正さえされれば問題ない行為なのでしょうか?
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回答:

非常に興味深く、研究公正への意識の高さを示す素晴らしいご質問だと思います。

研究不正は、科学の信頼性と客観性を損なうものです。捏造、改ざん、剽窃は、処罰を必要とする、もっとも重大な不正行為と考えられています。調査委員会は、不正の深刻度やその他の要素に応じて、処罰が必要か否かを判断するでしょう。処罰は不要と判断された場合、問題の著者は、警告で十分という判断で放免されることになります。

今回の場合は、著者が試料の採取場所について虚偽の申告をしたものと推測されます。それにもかかわらず調査委員会が処罰の必要ありと判断しなかったのには、以下の理由があると考えられます:

  • 虚偽申告が、意図的でなかった可能性がある(もしくは、意図的であるか否かを確認することができない)。
  • 虚偽が、結果に大きな影響を与えない。
  • 最終的に修正が為されている。

とはいえ、ご質問内容のみから考えると、委員会がまったく調査を行なっていないという可能性も払しょくできません。このような場合、少なくとも予備調査は行われるべきでしょう。

ご質問への答えですが、処罰の判断は、(たとえ問題が遡って解決されたとしても、)ケースバイケースで下されるべきだということになります。したがって、何らかの見解を持っていたとしても、私たちは、このケースでは委員会が委員会の裁量で判断を下したのだと考えるしかありません。

最近、倫理的事項に関する込み入ったご質問が多く寄せられているので、ご参考までにその1つをご紹介します研究成果発表を禁止された時の対処法とは?

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