質問: 査読者が受理勧告をしているのに再び査読が行われるのはなぜ?

質問の内容 -
ジャーナルとの間にまた深刻な問題が起きました。これまでにも、編集委員会の最終承認プロセスや編集決定過程での遅れ、メールへの無回答などの問題がありました。私の論文は2度の修正を経て査読者から出版を勧告されましたが、さらなる査読が勧告されました。査読コメントに沿って修正を行なった後、論文ステータスは「decision in process(判定中)」になりましたが、1ヶ月以上そのままでした。ジャーナルにステータスについて尋ねたところ、次のような回答をもらいました。 「あなたの論文は修正後、受理勧告を受けました。勧告が出たら、論文は最終承認を得るために編集委員会に回されます。勧告を受けた論文は、その月末の編集委員会で検討されます。その後、承認プロセスの終了までにさらに4週間かかります。ですから、あなたの場合、1月末に正式な決定が出ることになります」。 この回答をもらった後、1月末を過ぎても返事がなかったので、ジャーナルに何度もメールを出しましたが返信はありませんでした。ようやく届いた返事は次のような内容でした。 「修正された論文を見た結果、編集者は、最終判定を下すには査読報告書の内容が不十分であるとの結論に至りました。このため、さらなる査読者を確保しました。査読報告書を受け取り次第、結果をお伝えします」。 この返信にはとても驚きました。ジャーナルが選んだ査読者のコメントに満足でなかったこと、これほど長い期間(7ヶ月以上)待たせた後に、別の査読者に査読を依頼し、編集決定プロセスを通過しなければならないというのです。 このジャーナルは、うんざりするような堂々巡りのプロセスで私の論文ステータスを調べられないようにし、嫌がらせをしたあげく最終的にリジェクトするのではないかと感じています。このジャーナルに対する私の見解をどう思いますか?(エルゼビアのジャーナルです。)論文を取り下げて、別のジャーナルに投稿すべきでしょうか。このジャーナルに、どう対応したらよいのでしょう。
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回答:

残念ながら、ジャーナルのプロセスは非常に長く、著者にとってはうんざりするものです。しかし、ジャーナルがあなたに嫌がらせをするためにわざとやっているとは思えません。ジャーナル編集者や査読者は非常に多忙です。リジェクトするなら、編集者も長い時間をかけてあなたの忍耐力を試してからではなく、すぐさまリジェクトしたはずです。あなたの論文に価値を見出したのは間違いなく、だからこそ出版に値する論文にしようと最善を尽くしているのでしょう。


査読者が受理勧告を出しても、最終決定は編集長(EiC)または編集委員会に任されます。とくに、査読者がさらなる査読を勧告しているのであれば、ジャーナルが査読プロセスを2度、3度と繰り返すのはごく自然なことです。ジャーナルは、「最終的な決定を下すには査読報告書の内容が不十分」だとはっきり述べています。つまり、査読報告書が説得力に欠けていたということです。戻ってきた査読報告書の説得力が弱い、あるいは詳細が足りないと判断されれば、編集者が査読を追加することは珍しくありません。


この段階で論文を取り下げるべきではないと思います。第1に、これは評判の高いジャーナルです。このジャーナルから出版されれば、あなたの論文の価値が高くなることは間違いありません。第2に、このジャーナルはあなたの論文にすでに多くの時間と人材を費やしています。これは、ジャーナルがあなたの論文に可能性があると見ている証拠です。査読者も受理を勧告しています。これらはすべて前向きな兆しで、受理の可能性を示すものです。さらに、もし論文を取り下げて別のジャーナルに投稿したなら、査読プロセスは最初からやり直しとなり、また7ヶ月、あるいはそれ以上の時間がかかるかもしれません。査読後にリジェクトされる可能性もあり、そうなればさらに別のジャーナルに投稿しなければなりません。つまり、そうするともっと時間を無駄にすることになるのです。


もう少しだけ辛抱して、このジャーナルの回答を待ちましょう。


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