福引ツイッターキャンペーン:受賞者インタビュー(2)

福引ツイッターキャンペーン:受賞者インタビュー(2)

2013年1月に実施した新年福引ツイッターキャンペーンにご参加頂き、見事A賞を受賞した3名の方にお話を伺いました。第1弾は日本ナショナルインスツルメンツ株式会社でコア・プラットフォーム事業統括部長を務めるトルコ出身の博士(工学)ウグル ユジェルさんにインタビューしました。

 

ウグルさんはどの様な研究をされているのですか?

僕の専門分野は画像処理です。たくさん興味があるので一つのテーマに絞って研究をしているわけではありません。まず一つ目は、現在、共同研究員として所属している東京大学の研究室では高速画像処理をするロボットの研究をしています。具体的には野球ロボットや、人に負けないジャンケンのロボットを作っている研究に携わっています。二つ目は、eラーニングのシステムの開発と工学教育の分野に適用することです。特に会社では、これと平行して、工学分野の学生に対するeラーニングの効果について研究をしています。eラーニングはPCのシステムで管理されているため、学習時間のデータが残ります。通常の大学の授業であると、講師は学生がちゃんと聞いているのか、寝ているのか、それとも他の事をしているのかわかりますが、現状のeラーニングのシステムではそれがわかりません。そこで、eラーニングでも学生たちの反応がわかるようにPCについているカメラから映像を取り込み、画像処理をして学生の受講状況を確認することができます。例えば、eラーニングを受講している間、どこを見ているのか、ビデオによる解説をちゃんと見ているのか?PCの前からどこかほかの場所に行ってしまっていないか?等がわかります。僕はこれをスマート・eラーニングシステムと呼んでいます。

 

それは、例えば、eラーニング中の目の動きを観察したりすることなのですか?

そうですね、目もそうですし、話をしているのかとか、声で反応するようなクイズ等、もっとスマートなeラーニングの環境というのは今後必要だと思っています。

 

ウグルさんは研究論文をどのくらいの頻度で書いているのですか?

少しブランクはありますが、最近また論文を書き始める様になりました。大学でも授業を受け持っているので、企業が開発した最新の技術を用いた学生への工学分野の教育においての実績を論文にして発表をしています。日本語ではじめは論文を書いていたのですが、国際的に評価されないので、今は英語で書くようにしました。一般的な大学のフルタイムの研究員と違い、事業統括部長をやりながらですので、忙しくてそれほど研究に没頭して論文を書くことはなかくことはなかなかできません。

 

ところで、ウグルさんは日本語がかなり流暢ですが、ご出身はどちらですか?今後はどのようにして仕事を続けるご予定ですか?

僕はトルコ出身で、もう17年くらい日本にいます。東京工業大学の大学院に入学する時に初めて来日しました。日本に来た頃は全く日本語がわからない状態でした。大学院で博士課程を修了した後、一年間、日本の会社の研究開発の部門でエンジニアとして働いて、今の会社に来ました。最初にアプリケーションエンジニアとして技術支援にかかわる仕事をしていました。最近、コア・プラットフォームの部署を担当していますから、責任が増えています。担当している部署の中にはアカデミックに関する部署と技術営業の部署とトレーニングがあります。そのため継続的に大学の先生とかかわる仕事を今後も継続していきたいと思っています。

 

英語論文を執筆されるときに留意されている点はどんなことですか?

執筆した原稿は論文として長く残るのできれいな英語にしておきたいと思っています。そのため、エディテージのネイティブチェックは論文投稿する際、非常に助かっているサービスです。僕がいくら直しても気が付かない点がありますし、言い方を少し変えるとわかりやすくなることもあります。それは英語がネイティブじゃないとなかなかわからないですよね。僕はアメリカ人の友達が多いので、友達に論文のチェックを頼むこともありましたが、直してくれる箇所はほんのわずかで、ほとんど大丈夫だと言われます。僕の友人たちはプロの校閲者ではありません。同じ英語のネイティブであっても一般の人とプロは全く違います。エディテージに校閲を依頼すると、いつもかなり赤くなって直されて納品されます。ですので、プロからのフィードバックは非常に重要であると思っています 。

 

トルコ人の方から見て英語を書くときに苦労をする点はありますか?

それほど英語で苦労をする事はありません。僕にとって日本語より、英語を書く方が簡単です。日本語の漢字はかなり難しいですが、技術論文の英語の書き方は決まっています。しかし、ネイティブではないので、文章の構成、時制の一致等、調整が必要になります。それは何回読んでも間違えに気が付かない箇所もあります。論文執筆は時間との勝負でもあるので、エディテージの英文校正を使っています。

 

今回ツイートして頂いた内容が、「教育改革が必要です。具体的には、教育方法を新しくすることにより、研究成果を加速化する」でした。

僕は日本工学教育協会で委員をしているのですが、日本は工学分野の教育に力を入れていると感じています。最近、大学の教授などの間で「最近の学生はあまり勉強をしない」や、「学生の研究レベルが低い」と耳にします。教育改革は難しい事ですが、大学ではもう少し競争的な教育を行っていくべきであると思います。日本の政府にも動きがあると思いますが、もう少し国際的な教育があってもいいと思います。東大も英語で授業を行っているので同様に他大学でも英語の授業をどんどん行っていく方がいいのかなと思います。また、学生にとってもっと興味を持ってもらえるような授業がたくさんあってもいいと思います。研究室であれば、開発のための予算がたくさんついているのですが、ほとんどの大学で教育の予算があまりとられていません。学生実験を新しくしたくてもなかなか予算がつかない。研究室に行くとたくさんの機材があるのに、学部生たちの実験室を見ると、実験設備がかなり古いです。何十年も前から使っているような機材しかりません。カリキュラムを新しくしなければなりませんし、最新技術を取り入れ、今の時代に合わせた学生実験の内容に変える必要があります。教育に投資する事は今後の研究へ投資することにつながると思います。学生の4年間のうちにちゃんと教育しておけば、就職先でも最先端の技術を即戦力として使うことができます。今の時代では、改革をしていかなければ、競争に負けてしまうわけです。これからの日本のモノづくりのためにも工学教育に関して改革をすることが重要になってくると思います。

 

一般企業で勤務されながら大学とのかかわりを継続されているのはそのためですか?

そうですね。大学からの依頼も最近では増えてきています。大阪大学にも僕のスタッフを派遣する予定です。大学のカリキュラムの中に企業が開発した最先端の技術を解説する講義を取り入れてもらい、大学の先生に代わって講義を行います。新しい講義内容を提案して、講義を教授と企業側の講師の両方で行います。学生のうちに一般企業で使われているようなシステムの操作等を体験してもらい、就職先でもすぐ使えるような実践型の教育をしてきました。このような事を3年くらい行っています。講義のはじめに学生にPCを持参してもらい、ソフトをインストールし、ハードウエアを配って授業を行います。実践的な体験から楽しみを感じてもらい、講義の終わりにソフトに関しての認定試験を行います。認定試験は企業でも望んでいることです。例えば、日産でもうちのソフトが導入されていますし、その他にもユーザー企業があります。認定試験に合格していれば、学生たちも就職活動時のアピールになります。また、講義に対する学生のモチベーションも上がりました。そして大学側の評判も良かったです。大学と企業が提携することによりもっと日本の工学教育の分野に関して世界で競争、活躍するようなエンジニアやイノベーションを起こすような技術がより多く生まれてくると思います。今後もこのような活動をしていきたいと思います。

 

もう一点、お伺いしたいのですが、御社はユーザーが交流するコミュニティーを作っていると思うのですが、どのようなコミュニティーですか?またどのような活動をしているのですか?

ウェブにコミュニティーサイトがあって、日本に限らず、全世界のユーザーが交流する場があります。ソリューションの検索もできますが、ただ単に質問を投稿するだけではなく、多くの事例を取り上げています。その他、ユーザー同士が集まるイベントの開催もしています。アメリカで行うNIWeekのイベントには、世界中から多くの研究者やエンジニアが集まります。2012年は3000人くらい集まりました。例えば、ロボティック業界のトップの人に来てもらって、業界内の技術で何が問題で、どのようにして改善して行くのかなどを話し合います。誰でも入れる会議ではなく、専門家のみが集まるクローズドアミーティングをしています。日本では一日だけ、毎年11月に開催しているNIDaysのイベントがあります。ユーザーの方に参加していただいて、発表してもらっています。

特に大学の先生たちの研究は面白いので、研究の発表の場として行っています。新しい研究の宣伝にもなっていますが、弊社の製品をこのように使っている。という、ユーザー同士の交流ができる場として開催しています。いろいろな分野の方が参加するため、同じ研究をしている人が集まる学会とちょっと違います。企業主催のイベントだと、実用性がないと意味がないので、実用的な研究結果が多く集まってきますし、実用化された展示も行っています。我々のパートナー企業、システムインテグレーター等、50社以上が参加しそれぞれの企業が開発したものを展示してくれるので、かなり学生も先生も楽しめるイベントです。

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