質問: 不定期発行のジャーナルから論文を取り下げるにはどうすればいいですか?

質問の内容 -
2016年に、もっともテーマに合致していると思われたジャーナルに共著論文を投稿しました。数ヶ月後、修正して再投稿するよう求められたのでその通りにしました。それから4ヶ月経ちましたが、いまだに再投稿論文に関する連絡はありません。論文は、ジャーナルの指示通りにEメールで投稿しました。現在、このジャーナルには常勤の編集者が不在のようです。年3回刊行と明記されていますが、2013年以来、そのペースは守られていません(2014年は2回、2015年は1回、2016年は刊行なし)。このジャーナルはまともに機能していないと考えられ、この間も私たちのデータは古くなるばかりです。以上のことから、論文を取り下げるのが最善と思っていますが、倫理的に問題はないでしょうか?また、どのように処置を進めるべきですか?ご回答よろしくお願いいたします。
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回答:

ご質問には、この4ヶ月間にジャーナルに問い合わせたかどうかが書かれていませんでした。連絡をしていない場合は、懸念を表明した上で、次号の発行見込みや、自身の論文がそれに含まれる可能性、校正刷りは送ってもらえるのかなどを聞いてみましょう。編集者と査読者は、論文に一定の時間と労力を割いているはずなので、この段階での一方的な取り下げは、非倫理的な行為とみなされるでしょう。


問い合わせたにも関わらずジャーナル側から返答がない場合は、論文の取り下げを考えてもいいと思います。編集者に論文の取り下げを依頼するメールを送り、取り下げの承認を要求してください。取り下げプロセスが完了するまでは、ほかのジャーナルへの投稿はできません。二重(同時)投稿とみなされる可能性があるためです。なお、このプロセスは、編集者から承認メールが届いた時点で完了とみなされます。


取り下げ依頼にも返答がないときは、返答があるまで催促し、それでも返答がなければ、「所定の期限(数週間程度)を過ぎても返答がない場合は取り下げプロセスが完了したとみなす」旨を記載したメールをジャーナルに送ってください。期日までに返答がなければ、別のジャーナルに論文を投稿しても構いません。ただし、新たに投稿するジャーナルの編集者に、これまでの経緯の説明と併せて、取り下げ依頼の送信記録などを証拠として提示し、二重投稿の意図がないことを表明しましょう。


論文発表の遅延に伴ってデータが古くなるという懸念については、arXivなどのリポジトリにプレプリントとして論文を投稿することを検討してみてください。別のジャーナルに論文を投稿しても、出版までには数ヶ月を要し、リジェクトされた場合はさらに時間が掛かります。arXivに論文をアップロードしておけば、科学的情報を開示するという目的は達成されるので、先を越される心配もなくなります


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