ジャーナル選びのヒント

学術誌「ネイチャーマテリアルズ」（Nature Materials）の概要と投稿時のアドバイス

2015年09月08日 25.7k ビュー

目的と領域	Nature Materialsは、材料科学及び材料工学の全領域に関する最先端の研究の集成を目的とした、学際的学術誌である。本誌では、材料の合成・加工、構造・組成、特性、性能に関わる応用および基礎に関係する全ての研究を対象とする。ここでいう「材料」とは、圧縮状態（液体、固体、コロイド状）にある物質で、技術的な目的のために設計あるいは改良されたものを指す。本誌はその他、総括論文、News and Views、他誌に掲載された重要論文の要旨、論評、投書、インタビュー、幅広い観点から捉えた材料の分析などを掲載する。
出版社	Nature Publishing Group
出版頻度	月刊
編集情報	編集長: Vincent Dusastre: materials@nature.com 上級編集者: Alison Stoddart, Pep Pàmies 編集委員会: http://www.nature.com/nmat/authors/about_eds/index.html

編集方針と論文出版に必要な重要事項

著者は二重盲検法の査読をふまえて原稿を準備すること。以下のチェックリストを参照のこと。http://www.nature.com/nclimate/pdf/double-blind-checklist.pdf
概念的に類似している原稿があれば、可能な限り編集基準を統一するために、通常は同じ査読者に送られる。ただし、共同投稿された原稿は、互いの原稿を引用せず、それぞれの原稿が出版基準に達していなければならない。結論が同じであっても、両論文を比較の上、完成度が著しく劣る、あるいは説得力に欠けると判断された論文は、掲載拒否となる場合もある。
本誌の査読方針については以下を参照のこと：
http://www.nature.com/authors/policies/peer_review.html

原稿査読プロセス

一次査読
投稿された論文は、まず主任編集者が目を通す。主任編集者は他の編集者と相談し、その論文を査読（ピアレビュー）に回すかどうかを決定する。本誌には外部の編集委員会が存在しないため、該当分野における論文の意義が不明確な場合、外部の専門家の意見を求めた上で、査読に回すかどうかを決定する場合もある。論文が査読に回されることが決まったら、著者はEメールでその旨を通知される。（通常、投稿受領後5-6営業日以内）

査読（ピアレビュー）
著者は、投稿時に、査読にふさわしい科学者を提案し、また査読を担当すべきではないと考える科学者を通知することができる。著者には、査読者が誰か分からないようになっている。

最終査読
編集者が査読報告書を受け取り、投稿論文の受理、掲載拒否、あるいは修正の機会を与えるかどうかを決定する。本誌の編集は、他のネイチャー誌から独立している。（掲載の決定は通常、査読報告書の受領後5,6日で下される）

出版方針規定

本誌の出版倫理方針について、以下を必ず確認すること。
http://www.nature.com/authors/policies/publication.html
データ、材料、方法について明記すること。詳細は以下を参照のこと。http://www.nature.com/authors/policies/availability.html
投稿された研究に関する報道解禁時刻およびメディアとのやり取りについて、本誌の方針を以下で必ず確認すること。
http://www.nature.com/authors/policies/embargo.html
出版ライセンスやオープンアクセスに関する情報は以下を参照すること。http://www.nature.com/authors/policies/license.html

役立つリンク