ワークショップ: ワークショップ:著者、査読者、編集者のための出版倫理

ワークショップ:著者、査読者、編集者のための出版倫理

日本で行われたエリザベス博士によるエディテージ・ワークショップから一言

2014年1月エディテージは、日本と韓国の各地で、研究者とジャーナル編集者に向けた一連のワークショップを開催しました。ワークショップを主催したのは、熟練の編集者、メディカル・ライター、出版コンサルタント、講師の顔を持つエリザベス・ウェージャー博士です。ワークショップには300人を超える研究者とジャーナル編集者が集まってくれました。この記事は、日本で行われたワークショップの一部を紹介するものです。ワークショップはエルゼビアの提携のもと、京都大学、大阪大学、慶応大学、東京大学で開かれました。また、東京・京都でのワークショップでの本テーマに関し、バイオ・プレスやJST(科学技術振興機構)の協力も得ています。

 

エリザベス・ウェージャー博士は、まず不正行為の定義から始めました。不正行為がどのくらい発見されているかに関する興味深い統計量が提示されました。3,207本の論文を調べた研究 (Fanelli PLoS One 2009;4(5):e5738)が紹介されました。改ざんと捏造についての研究も行われています(There were surveys)。不正行為を自ら認めたのは2%で、他の人による不正行為に気づいたのは14%でした。博士はさらに、こうした不正行為がどのくらい発見されているか、さらに多くの統計量を示しました。 

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ここでは概要を簡単にお伝えします。

PubMed 撤回(率):  0.02%

アメリカ研究公正局 (ORI): 0.01-0.001% (研究者1万人に1人~10万人に1人)

J Cell Biologyにおける画像改ざん:1% (800人に8人)

アメリカ食品医薬品局(FDA)の監査-科学における深刻な不正行為の罪に問われた研究者: 2%

 

次に博士は、以下にあげる盗作を防止するための簡単なルール を紹介しました。

  • 誰か他の人の研究に言及するときは、常に出典を明示する。
  • 誰か他の人の書いた文章から数語より多く写す場合は、引用符の中に入れ出典を明示する。
  • 別の文章の図表を使用したい場合は、著作権保持者から許可を得ること。
  • 自分自身の研究を盗用することに対してルールはないが、多重出版は避けなければならない。
     

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編集者と出版社に対しては次のようなアドバイスをしました:

  • 研究と出版物における不正行為を発見する
     
  • 出版物における不正行為を予防する
     
  • 著者を教育する
     
  • 優れた実践を促進する
     
  •  ジャーナルのポリシーが(著者の)行動にどのような影響を与えるかに気づく
     
  • 当局、雇用主に情報を提供する
     
  • 出版物(the literature)を修正する



​けれども博士によると、編集者は(1) 研究をやめさせることはできない、 (2) 研究における不正行為を調査できない、(3)オーサーシップに関する紛争を解決できない、(4) 調査を要求するとしても、ほとんどの種類の出版不正行為を調査することができないと言っています。

 

ジャーナルには、研究における深刻な不正行為を調査する体勢が整っていませんが、研究者が公正な審理を受けることが大切、とは博士の言葉です。ジャーナルは著者の所属機関が調査にあたるべきだと言っていました。

 

今回の議論の中で、エリザベス博士は、研究報告をより良くするための様々なガイドラインについても基本的な情報も取り上げてくれました。

 

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