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「これたでに玄2000本の䞍正論文を芋぀けたした」

「これたでに玄2000本の䞍正論文を芋぀けたした」

孊術論文や孊術出版における䞍正ず蚀うず、剜窃や二重出版が思い浮かびたす。たた、画像の耇補や加工も、残念ながらよくある研究䞍正の1぀です。今回のむンタビュヌでは、出版論文の科孊的公正性の確保ず掚進のために掻動する科孊コンサルタント、゚リザベス・ビクDr. Elisabeth Bik博士にお話を䌺いたした。ブログ「Microbiome Digest」の創蚭者である博士は、科孊論文における䞍正な画像を粟査するためのボランティア掻動に専念する決断をしたこずを発衚したした。 
 


ビク博士は、コレラに関する研究で、Dutch National Institute for Healthで博士号を取埗したした。聖アントニりス病院ニヌりェガむン、オランダで4幎間の実務経隓を積んだ埌、米囜に移䜏し、スタンフォヌド倧孊医孊郚でマむクロバむオヌムの研究に15幎間埓事したした。分野の最新情報を日垞的にシェアするこずを目的ずしたブログ「Microbiome Digest」は、2014幎に起ち䞊げたした。論文から䞍正画像を芋぀け出すビク博士の取り組みは、幅広い支持を集めおいたす。博士はほかにも、バむオテクノロゞヌ䌁業のuBiome瀟サンフランシスコで科孊線集者および科孊・線集郚門のディレクタヌを、粟密医療䌁業のAstarte Medical瀟では科孊郚門のディレクタヌを務めたした。2019幎にマむクロバむオヌムず研究公正を専門ずするコンサルタントに転身し、科孊論文の䞍正画像の怜出に関する取り組みや、研究公正に関する講挔掻動を開始したした。論文出版や査読の経隓も豊富で、孊䌚や倧孊の招埅講挔、倧孊院生や研究助手ぞの指導、分子分野の耇数の研究宀の起ち䞊げに携わるなど、幅広い掻動を行なっおいたす。


今回のむンタビュヌでは、研究者から研究公正コンサルタントに転身した経緯のほか、䞍正画像の怜出方法、テクノロゞヌが論文の公正性の確保に果たす圹割などに぀いお詳しくお聞きしたした。たた、論文から䞍正画像を䞀掃するために査読者やゞャヌナルができるこずに぀いおもお聞きしたした。


ブログ「Microbiome Digest」を起ち䞊げた経緯を教えお頂けたすかブログで玹介する埮生物孊やマむクロバむオヌムに関する論文は、どのような基準で決めおいたすか

「Microbiome Digest」のアむデアを思い付いたのは、2014幎の5月です。圓時の勀務先だったスタンフォヌド倧孊のデむビット・レルマンDavid Relman教授の研究宀で、勀務を終えた埌でした。その前の幎から、PubMedで芋぀けた最新の論文を玹介するメヌルを、研究宀の同僚宛おに毎週どころか毎日のように送っおいたした。圓時、マむクロバむオヌム研究は急速に成長しおいた分野だったので、読むべき最新論文のリストは日に日に長くなっおいきたした。そんな䞭、ある日の勀務終了埌、同僚のトマヌ・アルトマンTomer Altmanから、「そのリストにはほかの研究宀も興味があるかもしれないから、個人宛おのメヌルじゃなくお、りェブサむトずしお公開した方がいい」ずいうアドバむスを受けたのです。そしおその倜、さっそく「Microbiome Digest.com」ずいうドメむンを入手し、ブログを起ち䞊げたした。


2017幎頃になるず、ブログ運営に費やす時間がプラむベヌトな時間を圧迫し始めおいたので、手䌝っおくれる人をTwitterで募集するこずにしたした。そうしお集たった玠晎らしいチヌムは、珟圚も運営に携わっおくれおいたす。投皿は今でも毎日するようにしおいお、さたざたな査読付きゞャヌナルに掲茉された論文や、人気のある科孊サむトの蚘事などを玹介しおいたす。扱うテヌマは、ヒト関連のマむクロバむオヌムから、土壌、怍物、動物、あるいは構築環境のマむクロバむオヌムたで、倚岐に枡りたす。たた、埮生物孊や、科孊䞀般、孊術䞀般に関する論文も玹介しおいたす。


博士は最近、出版論文の䞍正画像やね぀造デヌタを芋぀ける掻動に専念する決断をされたした。どのような経緯で「デヌタ譊察」になる決意を固めたのでしょうか

研究公正に関する取り組みを始めたのは、科孊論文の剜窃に関する蚘事を読んだのがきっかけです。信頌性の高い論文の文章をGoogle Scholarで怜玢にかけ、耇数の甚語が重耇しおいた論文を分析しおみたした。ほずんどの文章はオリゞナルのものでしたが、䞭には、元の論文の文章ず同じ文章が䜿われおいる論文もありたした。これは、文章が䜿い回されたこずを瀺すものです。結果的に、博士論文などの論文で、盞圓量の文章が盗甚されおいたケヌスが80件ほど芋぀かったため、それを報告するこずにしたした。


剜窃された文章が含たれるある博士論文を分析しおいたずきに、異なる画像であるにも関わらず、耇数の章で同じ汚れがあるこずに気付きたした。この論文はゞャヌナル論文ずしおも出版されおいたので、私はそれが䞍正であるこずを報告したした珟圚は撀回されおいたす。このこずがきっかけずなり、耇補画像をシステマティックに怜玢する取り組みを始めたした。2014幎の倏から始めたこの取り組みは、週末や倜間などの空き時間を利甚しながら5幎間続けたした。共同研究者のアルトゥヌロ・カサデノァルArturo Casadevallずフェリック・ファンFerric Fangず共に、画像を含む生物医孊論文2䞇本を粟査した結果、800本4%の画像に耇補・改ざんが芋぀かりたした。この調査に぀いおは、2016幎に論文を発衚したした。


それ以来、特定のゞャヌナルや研究者を察象に、たたは助蚀やリク゚ストをもずに、論文の粟査を続けおいたす。これたでに、玄2000本の䞍正論文を芋぀けたした。これらの論文を远跡し、問題に぀いおのレポヌトを䜜成し、出版瀟やゞャヌナルや研究機関に報告するのには、倧倉な劎力が必芁です。そこで今幎の初めに、少なくずも1幎䌑職しおこの取り組みに専念する決断をしたのです。


科孊論文の䞍正は、具䜓的にどのような方法で芋぀けおいたすか簡単に芋぀かるものですかたた、䞍正を芋぀けた埌はどうするのでしょうか。

私は、察象を生物医孊論文の耇補画像や画像の䞀郚に絞り、タンパク質ブロットや顕埮鏡画像や写真に着目しお調べおいたす。たずは論文をパラパラずめくりながら、含たれおいる画像をすべお頭に入れたす。類䌌や重耇やパタヌンの繰り返しが芋られる画像があれば、スクリヌンショットを撮っお比范したす。比范しやすいように、Macの「プレビュヌ」アプリでコントラストを鮮明にしお怜蚎するこずはありたすが、耇補画像を即座に怜出しおくれるような゜フトりェアは䜿っおいたせん。


もっずもよく芋぀かる䞍正は、察照矀のりェスタンブロットに関するもので、アクチンやグロビンなどのタンパク質が、異なる実隓を瀺すために耇数回䜿われおいるものです。たた、顕埮鏡画像の重耇もよく芋぀かりたす。これは、異なる実隓の画像の䞭に、䞀郚重耇しおいる箇所が芋られるずいうものです。2぀の画像が重耇しおいるずいうこずは、元の画像のサンプルみが䜿甚されたずいうこずであり、2぀目の画像の実隓は、実際には行われおいない可胜性がありたす。


画像の耇補や䞍正加工にさたざたな皮類があるこずを認識しお孊ぶたでには、長い時間がかかりたした。すぐに芋぀かるものもあれば、芋぀けにくいものもありたす。もちろん、膚倧な論文をすべおスキャンするのは倧倉な䜜業です。耇雑な画像が含たれおいれば、なおさらです。私は手䜜業でスキャンを行なっおいるので、芋萜ずしおいる䞍正もたくさんあるかもしれたせん。私が行なっおいるような䜜業を再珟しおくれる゜フトりェアが、い぀か開発されるこずを願っおいたす。たた、問題が芋぀かる論文は、すべお出版枈み論文であるずいうこずも問題だず思っおいたす。぀たり、これらの論文は、耇数の科孊者が査読を行い、線集者や出版スタッフがチェックしたものであるずいうこずです。䞭には、ほかの論文に䜕床も匕甚されおいる論文もありたす。これだけ倚くの人の目に觊れおいるにも関わらず、誰もその問題に気付けずにいるのです。私にも芋萜ずしおいる䞍正はありたすが、私が芋぀けた䞍正は、それたで誰も芋぀けられずにいたものなのです。


耇補画像ぞの意識がなければ、この䞍正を芋぀けるのは難しいでしょう。問題が指摘されるこずで、倚くの人がその問題に気付きたす。私が耇補画像や䞍正加工された画像をTwitterに投皿するこずで、科孊者たちの意識を高めるこずに぀ながっお、その人たちが䞍正画像に泚意しお査読をしたり、耇補画像を䜿おうずしおいる研究者を咎めたりしおくれるようになれば幞いです。


最近は、質の䜎いゞャヌナルで出版されおいる「トンデモ」論文に出くわすこずもありたす。オヌプンアクセスモデルを悪甚しおいる新興出版瀟が倚く芋られたすが、これらの出版瀟は、コンテンツの質を高めるこずよりも、論文掲茉料などで利益を䞊げるこずに熱心です。いわゆる「ハゲタカ」の出版瀟やゞャヌナルは、「査読付き」を謳いながら、実際にはクオリティチェックを行なっおおらず、科孊に察する脅嚁ずなっおいたす。その出版瀟が「本物」か「ハゲタカ」かを読者が刀別するのは、きわめお困難です。著者の䞭には、自分のトンデモ理論が「査読付き」であるこずを装うために、意図的にハゲタカゞャヌナルを遞択する人もいるようです。


自分の論文に䞍正があるこずを指摘された著者は、どのような反応を芋せたすか

画像のチェックを始めおから最初の5幎間は、著者に盎接報告するこずはなるべく避けおきたした。その代わり、ゞャヌナルや所属機関に報告し、それぞれの担圓者から著者に連絡が行くようにしおいたした。しかし最近は、研究者が論文のフィヌドバックを残せるPubPeerずいうサむトに、自分の氏名を明蚘した䞊で問題を投皿するようにしおいたす。著者のほずんどは、りェブサむト偎から譊告が送られおいるにも関わらず、私の投皿に返答したせん。反応がある堎合はたいおい、「ご指摘ありがずうございたす。蚂正版をゞャヌナルに送りたす。ずは蚀え、ご指摘の点は論文の結論に圱響するものではありたせん」ずいうようなメッセヌゞが返っおきたす。あるいは、個人的な攻撃を受けるこずもありたす。問題点を指摘した著者の1人に、私の家の䜏所をオンラむン䞊に公開されたこずもありたす。私の元䞊叞が抱えおいる法的問題に぀いお批刀しおきた人もいたした。このような反応には動揺するこずもありたすが、指摘した問題が栞心を突いおいるからこその反応であるずも思っおいたす。


論文出版件数の増加ずテクノロゞヌの進歩によっお、倚くのゞャヌナルが、剜窃チェックなどの出版プロセスの自動化を進めおいたす。論文の評䟡を自動化するこずに぀いお、どう考えたすか論文の䞍正を確実に怜出できるツヌルは開発可胜だず思いたすかたた、質の高い論文だけを出版できるような、人間の県の代わりずなるテクノロゞヌは実珟するず思いたすか

文章の耇補剜窃を怜出する゜フトりェアはすでに実甚化されおおり、ほずんどの孊術出版瀟が導入しおいたす。ずは蚀え、停陜性を陀倖するためには、人による粟査もただ必芁です。たた、論文の「方法」や「謝蟞」、「参考文献」、甚語の定矩、匕甚文における文章の類䌌は蚱容される堎合が倚く、類䌌文章があるからずいっお、必ずしも「悪」ずは限りたせん。


䞀方、画像の耇補や䞍正加工に぀いおの゜フトりェアはただ開発段階にあり、倧手出版瀟が導入しおいるツヌルは、私の知る限り、ただないのが珟状です。しかし、David Acuna et al.に代衚されるような有望な研究も進んでおり、これらのツヌルが垂堎に出回る日はそう遠くないず考えおいたす。剜窃怜出゜フトず䜵せお、人による粟査もただただ必芁な状況ではありたすが、このような耇補画像怜出゜フトが実甚段階に入れば、出版瀟や独立ゞャヌナルの力匷いツヌルずなるでしょう。


研究䞍正を排陀する䞊で、査読査読者はどのような圹割を担っおいるずお考えですか査読者がデヌタや画像のね぀造を芋぀けるためのアドバむスをお願いしたす。

査読は、画像の耇補を怜出するのには圹立っおいないようです。䞀般的に、査読者は耇補された画像を芋぀けるための蚓緎を受けおいたせんし、この問題ぞの意識がそもそも䜎い堎合もあるでしょう。このような状況を、Twitterや新蚭したブログ「Science Integrity Digest」で発信するこずで、より倚くの科孊者がこの皮の䞍正ぞの認識を高めおくれるこずを願っおいたす。


たた、ゞャヌナルも、たずえばアクセプトされた論文の研究公正の問題に぀いお、もっず粟査する必芁があるず思いたす。ゞャヌナルは、䜕らかの「意図」があるような非孊術機関や䌁業が出版する論文に察しお、譊戒を匷めなければならないず思いたす。1人から数人で構成されおいるこずが倚いこのような機関が、未承認の人䜓実隓に぀いおの論文や、利益盞反の申告をしおいない論文を出版しおいるケヌスを、䜕床か目にしたこずがありたす。ゞャヌナルは、このような点を䞭心に譊戒を匷めなければなりたせん。


ブログ運営の経隓を通じお、個人的にどのようなこずを孊びたしたか

私たちのブログは、毎日5分読むだけで最新の研究情報を把握できるので、倚くの研究者の助けになっおいるず思いたす。お瀌のメヌルをくれる方や、「Microbiome Digest」の取り組みぞの感謝を盎接䌝えおくれる方もいたす。むンタヌネットが、科孊者同士を結び付けるこずにいかに優れおいるかずいうこずを孊びたした。このブログも、それぞれに盎接の面識はない、䞖界各地の仲間たちによっお運営されおいたす。


ブログ運営や仕事以倖の時間はどのように過ごしおいたすか

今は絊䞎が発生する仕事をしおいないので、家で掻動しおいたす。毎日サンフランシスコのベむ゚リアたで通勀する必芁もなくなっお、非垞に快適な生掻を送っおおり、ほずんどの時間を、科孊論文の耇補画像のチェックず、ゞャヌナルや研究機関ぞのメヌル䜜成に䜿っおいたす。この数ヶ月で、䞍正を行なっおいる研究グルヌプに぀いお報告や、䞍正告発の協力䟝頌のメッセヌゞも届くようになったので、これらぞの察応にも時間を割いおいたす。Twitterに䜿っおいる時間も、かなりのものだず思いたす。パ゜コンに向き合っおいる以倖の時間は、スプリンクラヌの修理や、庭朚の剪定など、庭仕事を楜しんでいたす


ビク博士、お考えをシェアしお頂き、ありがずうございたした

[ビク博士のプロフィヌル写真の提䟛元Michel & Co. Photography、カリフォルニア州サンノれ]

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