多くの研究者が感じている疑問に回答!ジャーナルの意思決定プロセスについて

多くの研究者が感じている疑問に回答!ジャーナルの意思決定プロセスについて

ジャーナルによる意思決定は複雑であり、何重ものスクリーニングが行われています。 このプロセスにおいてきわめて重要な部分を占めているのが、査読 であり、ジャーナルの決定はかなりの程度、査読に依存しています。多くの研究者、とりわけキャリアの浅い若手研究者にとっては、査読者やジャーナル編集者の責任は明確さを欠いています。
さらに、何を行うのが正しい方向性をもつのか、あるいは意思決定プロセスのさまざまな段階でジャーナルとどのようにコミュニケーションをとるのかについて、研究者が混乱することが多いのです。この記事では、 査読とジャーナルの意思決定プロセスに対するこうした懸念のいくつかを明らかにするのが目的です。

 

はじめに、投稿から編集者による決定までの論文の旅を、簡単に概観しましょう。論文が投稿されると、プライマリー・エディターが担当に入ります。論文の一時審査を行い、科学的な価値があるか、ジャーナルの扱う範囲に合致しているかをチェックします。一次審査を通った論文は、査読に送られます。査読者が論文に目を通し、著者への詳しいコメントという形で指示を与えます。
また、論文を採択と不採択のいずれにすべきだと思うか、編集者に提言を行います。すべての査読者が編集者宛に詳しい報告書を送ったら、査読プロセスは完了したということになります。その後編集者が論文を読み、査読者からの指示と提言に加え、自分自身の意見にもとづいて決定を下します。編集者の決定は論文の著者に伝えられます。多くのジャーナルがオンライン投稿と論文追跡ソフトを採用しています。論文追跡ソフトは、著者が自分の論文の審査状況をオンラインでチェックできるソフトです。

 

論文が1つの段階から次の段階へと進むとき、著者は付きまとって離れない疑念を抱き続けます。ここでは、頻繁に著者を煩わせる疑問をいくつか紹介します。

 

査読者の間の意見の違いがあったらどうなるだろうか?
1つの論文に対し査読者たちの意見が異なるのはよくあることです。たとえば、よく起こりがちなのは2人の査読者が小さな修正付き採択としているのに対し、3人目の査読者は却下とすることでしょう。このような場合には、3人目の査読者の意見が偏っていると思う理由はどこにもありません。偏見が本当にあるとしても、単に意見が他の査読者と大きく異なるというだけで、その査読者の意見が偏っていると思うのは正しくありません。このような場合には、問題となっている編集者の決定は最終決定で、編集者がすべての査読者の提言を考慮しても、最終決定は編集者にゆだねられています(編集者次第です/にかかっています)。編集者は、決定するのが困難だと思った場合は、編集委員会の他のメンバーにアドバイスを求めることもできます。


偏った、あるいは不当なコメントを査読者からもらった場合は、どうしたらよいか?
偏った見方というのは、倫理的でなく望ましくないにもかかわらず、残念ながら査読者はそれから自由ではいられません。科学コミュニティは非常に競争の激しいところなので、査読者も自分に脅威を与える可能性がある論文に対しては偏った見方をしてしまうことがあるかもしれません。あるいは、ある査読者がある特定の分野や方法論に対し偏見を持つこともありえます。
さらに付け加えると、コメントが不明瞭で、そっけなく、明らかに無礼ですらある査読者もいます。査読者とのやり取りや査読者に関するやり取りの中では、きわめて丁寧かつ礼儀正しくするのが、どんなときでも望ましいですが、査読者のコメントが偏っている、もしくは不明瞭だと感じる場合は、論文の著者も編集者にはっきりとそのことを書いて伝えてかまいません。

 

非常に否定的なコメントに対してはどうしたらよいか?
査読者から否定的なコメントをもらうと、パニックに陥るかもしれません。時には、たまたま、3人の査読者のうち2人は肯定的で、大きな(あるいは小さな)修正付き採択を勧める一方、残る1人の査読者が非常に批判的で、完全な改訂を提言しているということもあります。そのいう場合、著者は落胆し、論文はどうせ不採択になるのだからがんばって修正しても時間の無駄だろう、と感じるのが一般的です。けれども、そんなことはありません。最終決定は編集者にゆだねられており、編集者が査読者の提言に反しても採択を選ぶ可能性もあるのです。

 

2回目の査読ということになったら、査読者は誰になるのか?
論文を修正するということは簡単な仕事ではありません。「大きな修正付き採択」になった場合、論文を書いた著者は、修正した論文が別の査読に回されるのかどうか、回されるとしたら前と同じ査読者が行うのかどうか、知りたくなることがよくあります。修正論文が投稿されると、編集者は、自分がそれに目を通し査読コメントに対する著者の回答にもとづいて結論を出すか、あるいはもう一度査読に出すか、どちらかを選択します。 2回目の査読に回す場合は、編集者は、時間の節約にもなるので同じ査読者に回すこともできますし、あるいは、論文に対する新しい視点が必要だと思えば全く別の査読者に回すこともできます。


論文を修正したら同じジャーナルに再投稿すべきか、別のジャーナルにあらたに投稿すべきか?
論文は不採択にされたけれども、修正して再投稿するという道もあり、その場合は新たな投稿とみなされる、と編集者が伝える場合もあります。これは著者にとっては大きなジレンマになります。たいていの場合、修正とは作り変える作業が多いことを意味し、その論文を新たな投稿論文として投稿しても、それが掲載されるという保証はどこにもないことを意味しています。ですが、こういう場合は、指示された改訂を行うのが可能ならば、修正を行って同じジャーナルに再投稿する ことをお勧めします。ひょっとすると、編集者が論文に何らかの価値を見出して、改良点が提案され、明らかに論文の質が良くなるということがあるかもしれないのです。たとえほかのジャーナルへの投稿を選んでも、査読コメントをじっくりと吟味し、論文を修正している間、(査読コメントで指摘された)変更をできるかぎりたくさん取り入れるべきです。そうすることで、論文が良くなり、掲載されるチャンスが増えるでしょう。


編集者の決定に対して異議を申し立てることはできる?
もしジャーナルの決定に対しどうしても納得がいかない場合は、編集者がはっきりと明言していない限り、決定に異議を申し立てることは可能です。編集委員会に異議を申し立てることが可能です。その際、編集者の視点に対一つ一つ反論します。しかしながら、編集者や編集委員会とのやり取りはきわめて礼儀正しく、また異議を裏づける確かな証拠を示すことを忘れてはいけません。

 

この記事では、査読とジャーナルの意思決定プロセスに対処する際、著者が直面する一般的な問題をいくつか取り上げ論じましたが、もしまた違った場面に直面し、どうしたらよいかわからなかったら、Dr.Eddyに質問を。

論文発表のエキスパートであるDr.Eddyのチームが、次にどういう行動をとればベストか、間違いなくお教えします。

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