惑星科学者らが待ち望む本格的な「模擬砂」の開発

惑星科学者らが待ち望む本格的な「模擬砂」の開発

宇宙研究に影響を及ぼす可能性があるさまざまな要素の中で、もっとも懸念されているのは、宇宙の砂を再現した実験用の「模擬砂」の再現度が低いということでしょう。惑星科学者は、実験やシミュレーションで、月面を再現するために開発された人工の模擬砂を使用しています。しかし、この模擬砂は、実際の宇宙の砂とは物理的・化学的に特性が異なるため、誤った研究結果が生み出される危険性があります。


模擬砂は主に、灰、砂岩、砂、れんが粉、ガラスビーズなどで構成されており、基本的には、宇宙開発機関や研究機関が製造しています。現在までにさまざまな模擬砂が開発されており、月面の土壌を再現したものだけでも30種類以上があります。しかし、模擬砂の開発プロセスは非科学的である場合が多く、これらを使用した研究からは、誤った結果が生み出される可能性があるのです。たとえば、ローバー(探査機)の走行試験のために開発された模擬砂を、月の地球化学的特性についての研究に用いることはできません。


NASAは、このような懸念の解消を目指し、既存の模擬砂の物理特性を分析するためのチームを結成しました。また、ある小惑星探査企業は、科学的手法に基づくより本物に近い模擬砂の開発に着手して、4種類の小惑星の土壌を再現することを目指しています。


模擬砂は、宇宙で使用するローバーやドリルなどの性能試験に欠かせない材料です。科学的手法に基づいた、高精度で信頼性の高い模擬砂の開発方法が確立されれば、誤った研究結果を招く危険性を大幅に抑えられるでしょう。

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