かつての教え子たちに、研究の旅路を導かれて

かつての教え子たちに、研究の旅路を導かれて

私は、フィリピンのサン・フェルナンドで研究者をしているジャン・ローレンス・S・ロドリゲス(Jean Lawrence S. Rodriguez)と申します。この3年間は、セントルイス・カレッジ(フィリピン、ラ・ウニオン州)のティーチングアシスタントとして働いていました。私は英語が母語ではないのですが、受け持った学生たちの研究テーマには、英語以外のさまざまな言語が必要だったので、その点では苦労しました。


大学側から研究指導業務のオファーをもらったとき、最初は戸惑いましたが、向いているかどうかはやってみないと分からないという思いで引き受けることにしました。大量の論文を読んでは修正するという激務により、睡眠不足と重度の頭痛が慢性化してしまいましたが、それでも、ティーチングアシスタントは、自分の人生でもっともやりがいのある仕事の1つだったと、胸を張って言えます。


学生と一心同体になったつもりで仕事をしていたので、学生たちが論文を修正したり、研究を一からやり直さなければならなくなったりしたときは、その苦難や苦痛が身に染みました。でも、学生たちが成長して、学位論文の公聴会を無事に乗り切り、質的研究を通して人間やコミュニケーションの本質を学んでいく姿を見られるのは、この上なく幸せなことでした。心が躍るような発見をしたときや、新たな視点を見つけたとき、研究を通して何かを達成したときの学生たちの気持ちは、手に取るように分かりました。私は本当に幸せな先生だったと思います。


ティーチングアシスタントとしての生活に区切りをつけ、今は自宅近くの州立大学で、修士号の取得に向けて研究に励んでいます。学位論文に取り組んでいる今は、かつての状況とまったく異なります。問題の特定から、データ収集、統計分析、学位論文の公聴会、研究の仕上げまで、すべて1人でやらなければなりません。本当に、研究とはきわめて困難なタスクであり、厳しく険しい道のりです。


私は語学教育が専門で、今取り組んでいる研究では、リサーチライティングの問題に焦点を当てています。


現在は公私ともに忙しい生活を送っているので、研究はゆっくりとしたペースで進めています。執筆は、常に滞っています。おもしろいのは、かつて受け持っていた学生たちに、研究を早く終えるよう説得されたり励まされたりしていることです。予定の遅れや課題はありますが、家族や友人だけでなく、かつての教え子たちも私を導く存在となってくれていることを、嬉しく思います。研究者になれる機会、そして研究者を指導する機会を与えたくれたことを、神様に感謝しています。また、私の研究の旅路の一部をここで共有できることを、ありがたく思っています。

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