新たな研究結果が、気候変動の議論に終止符を打つ

新たな研究結果が、気候変動の議論に終止符を打つ

気候変動の懐疑論者は増え続けているようですが、その考えを改めるに十分なエビデンスが、新たな研究によって示されました。世界中から選ばれた100人の科学者たちにより、気候変動が俗説ではなく、我々が現在直面している事実であることを裏付ける確証が得られたのです。


気候に関するこの共同研究では、2000年以上前まで遡った過去の気温情報のデータベース化が試みられました。このデータベースは、世界648ヶ所から集められた629件の気温データ(海上も含む)で構成されています。過去にも同様の試みが行われてきましたが、今回は規模と対象範囲の点で過去最大です。この研究で目指したのは、化石燃料が利用される前の、地球の自然気温の詳細を明らかにできるだけのデータを収集することでした。


地球上に測候所が設置され始めたのは1880年以降なので、これまで我々の手元にあったのは、約140年分のデータでした。人類は、測候所の設置と同時期に石炭や石油の燃料利用を始めたため、このデータはあくまで、人類の活動や介入による影響を受けた可能性のある気候データでしかありません。したがって、地球の自然気温に関する知見をより多く得るためには、数千年前まで遡り、化石燃料を手にする以前の気候データを入手する必要がありました。


この研究で明らかになった知見のうち、もっとも決定的だったのは、2000年前以降は地球の気温が低下傾向にあったということです。そして、150年前を皮切りに、気温は急激に上昇を始めました。気候変動に関する最近の研究は、気候/気象条件だけに着目したものが多いですが、今回の研究では、鉱物やサンゴ、樹木などの自然物に着目して、2000年前の気温を推定。この結果から、俗説の域を出なかった気候変動が、定量的に証明可能なものであることが明らかになったのです。

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