論文での割合の表し方

論文での割合の表し方

速度(例:時速○キロメートル)、濃度(例:1リットルあたり○グラム)、投与量(例:体重1キログラムあたり○ミリグラム)などの割合は、どのように表せばよいでしょうか? この質問に対する正解は、2通りあります。実際の数字を用いて表してみると、例えば時速60キロメートルなら、60 km∕h あるいは60 km h−1と表すことができます。この2つの方法のどちらを選ぶにしても、以下の点に注意しましょう。

1. マイナス記号を使用する場合

後者(60 km h−1)の方法では、「マイナス記号」を使わなければならないことに注意しましょう。ハイフンを使う著者も多くいますが、それは誤りです。半角ダッシュは、ハイフンよりはましですが、マイナス記号に置き換えるのが正しい方法です。(そうすれば、マイナスの後に続く数字が離れない。)時間と興味がある方は、72ポイントのArial体で両方(例えばh–1 と h−1)をタイプし、200%に拡大してみると、違いが分かるはずです。マイナス記号(Unicode 2212)は半角ダッシュよりもわずかに短く、両端に少しスペースがあり、位置も少し高くなっています。Windows上でこの記号を出すには、2212の後にalt + xとタイプしてください。

また、上記の例のkmとhの間のスペースは、中点あるいは中黒記号(「•」、alt + 0183 あるいはWindowsではb7 とタイプした後にalt + xとタイプ)で表されることもあるので、注意してください。

2. スラッシュ記号を使用する場合

前者の方法、つまりスラッシュを使用する場合も、同様に似通った記号がありますが、本来のスラッシュ(‘division slash’)をサポートするフォントが少ないため、代わりにソリダス(斜線)を使用することになります。(興味があれば、ソリダスと、ユニコードの記号の‘division slash’(Windowsでは2215の後にalt + xを入力)を比べてみてください。)

スラッシュは、一度に1つしか使えません。2つ以上の場合は使用してはいけないことになっています。(例えば、メートル毎秒毎秒という加速を表す際、m•s−² は使用できるが、m/s/sは使用できない。)

 

第3の選択肢として、60 km per hというものがありますが、これは誤りです。なぜかというと、kmやhなどの記号は、数学的な演算子と共に使うもので、一般的な単語と組み合わせて使うものではないからです。つまり、‘per’と組み合わせて単位をスペルアウトして‘60 kilometers per hour’と表現することは可能ですが、‘km per h’とは表せません。

これらの注意点を覚えておけば、論文を書く際、数量や比率を正確に表記するのに役立つでしょう。

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