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Publonsの創設者にインタビュー:「科学加速化ミッション」

Editage Insights | 2014年12月18日 | 21,835 ビュー
アンドリュー・プレストン氏 Publonsの創設者
アンドリュー・プレストン氏 (Publons 創設者)

アンドリュー・プレストン氏(Dr. Andrew Preston)は、Publons.comの共同設立者です。
Publons は、査読をより迅速で、効率的、かつ効果的にすることで科学を加速化させるという使命を担い、2012年に設立されました。この使命を達成するための重要な構成要素の一つが、査読したことに対する正当な評価を研究者に与えることでした。
2014年9月時点で、Publonsでは、数百のジャーナルに対し、28,000人の異なる査読者により50,000万件以上のレビューが行われています。


プレストン氏は、経済学者と物理学者の教育を受けています。ヴィクトリア大学ウェリントン校で物性物理学(condensed matter physics)のPhDを取得し、マサチューセッツ州にあるボストン大学でx線分光法のポスドク研究を完成させました。 

 

現在の査読システムを簡単に説明していただけませんか?

査読は、こんにち、私たちが研究を発表する方法の中核を担っています。私たちの見積もりでは、毎年500万以上の査読が研究者によって行われていることになります。誰が何をレビューしているか調べる場所が実際のところはないので、この数字を確認することは非常に困難です。ですが、Publonsにレビューを何百も書いている研究者もいます; 実際に、認識されていない膨大な仕事が査読にはあり、研究者がそれらにハイライトを当てるのを、私たちは手伝おうとしているのです。

 

Publon — 言葉とは概念を具体化するものです。この名前について、そして現在の査読にかかわる問題や懸念に対し、Publonsがどのような取り組みを行っているかを、読者にお話していただけますか?

聞いていただいてうれしいです!私は物理学者を職業としていまして、物理学では、電子、光子、グルオンなどの素粒子を話題にしています。'publon' は、掲載可能な研究という基本単位に対するおどけた言葉です。学術研究が持つ、掲載か死か(publish or perish)という性質をほのめかす言葉ではありますが、査読は実のところ、研究の基本単位である、という認識も意味しています。

 

掲載前査読と掲載後査読のプロセスの両方について、また、業績評定システム(merits rating system)がいかに働いているかについて、簡単にご説明ください。

Publons が認定しているレビューは、私たちのプラットフォームとジャーナルで行われたものです。どちらにしても、非常に簡単に、自分のプロフィールにレビューを書き加えることができます。私たちはそうしたレビューをジャーナルに確認しますので、レビューが匿名で掲載されないままだとしても、査読者は公的に功績を認められます。

それから、みなさんが業績評定や、医学生涯教育(continuing medical education)のようなことに使うことができるよう、レビューの記録を印刷可能な形で作る手伝いもします。

 

Publonsは同業者だけによるレビューを提案している一方で、「論文についての議論の開始、あるいは議論への参加、コメント、他の人のレビューを支持することによる」、他者からの学術的関与を今でも促しています。こうした場を作ることが大切だと思っているのはなぜですか?

研究者としての私の個人的な欲求不満の一つが、論文の中でわからない部分に出くわすことでした。もちろん、それなら同業者のところに行って聞くことが可能ですが、多くの場合、何らかの方法で著者や査読者自身と連絡を取るほうがずっと楽でしょう。私たちはそれ(著者や査読者と交流すること)を促し、この知識を世界全体が使うことのできるものに変えようとしているのです。

 

学者として、ご自分の論文はsingle blinddouble blindopenのいずれの査読があるところに投稿したいですか? 理由も教えてください。

私自身は、open reviewに傾いていますが、あらゆる種類のレビューがなされる余地があることは理解しています。研究者として私はいつも、査読者が必要以上に難しく感じられること、かといって、私自身がやっているほどは、私の研究についてあまり考えてくれないことに不満を感じていました。もちろん、私自身それほどよくなかったことは自覚しています。よいレビューをしようという意欲がなかったのですから。

Publons は、査読者にその仕事に見合った評価を与える(それができない場合は、オープンな査読にする)ことにより、こうした意欲の問題を解決しようとする試みです。そうすれば、査読者の仕事は、正式に人類の知識の一部となります。

 

オープンアクセスによる掲載前/後の査読が直面する課題で、Publonsが克服しなければならないのは、どんなことですか? どこに進展を見てきましたか?

自分が行った査読を履歴書の一部にすることができるとは、あまり考えられてきませんでした。私たちにとって、可能性を理解し認識することは、エコシステムにいるすべての人を助けるプロセスです。

いよいよ始まりです。私たちは先日、ネイチャー誌で "The Scientists who get credit for peer review"という、すばらしい記事に取り上げてもらいました。

 

出版社、資金提供者、研究者、エディターはどんな反応を示していますか?
Publonsへのコミュニティの反応は期待したとおりでしたか?

好評ですよ!私のお気に入りの一つが、査読者からのフィードバックです。その中で、Publonsでレビューすると業績として認められることがわかっているため、査読者の多くはレビューするのが今では楽しみだと言っています。

 

著者にとってPublonsはどんなものでしょうか? 第三者サイトでレビューが掲示されることに同意しているのですか?

これは、問題になっているジャーナルや、レビューのタイプによります。私たちは、重要なプライバシーの問題のサポートを確保しつつ、査読者が自分たちのコンテンツを掲載するのを許可する方向に傾いています。たとえば、論文が実際に掲載されるまでは、レビューコンテンツを掲示しないことにしています。最終的には、著者、査読者、エディターに利益をもたらすような建設的なエコシステムの発展を目指しています。

 

Publonsは、査読者情報の統合を許可するために、ORCIDのような他のプロフィール作成コミュニティと統合されていますか?

もちろんです。私たちは、可能な限りの統合を目指しています。たとえば、ImpactStory との一体化を公表したばかりです。詳しくはこちらをみてください。http://blog.impactstory.org/credit-peer-reviews/.

 

適切な経験を持ったエディターと査読者は十分にいますか?

いつも不足している状態です。私たちの目標は、すべての研究者が貢献したことに対し功績を認められるように、Publonsにすべてにレビューを載せることです。そうすれば、私たちが科学を加速化できると思うのです。無料でお試しいただくにはこちらからサインアップできます。

 

 

このインタビューはAlagi Patelが行いました。

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