カクタス・コミュニケーションズ、東京大学岩崎研究室においてAI英文校正・翻訳ツール「Paperpal」のモニター調査を実施

科学コミュニケーションおよびテクノロジー分野で世界的に活動するカクタス・コミュニケーションズ(Cactus Communications、本社:インド)は、英文校正・翻訳および投稿規定上の誤りをチェックするAI英文校正・翻訳ツール「Paperpal」の有効性検証のため、東京大学 新領域創成科学研究科 先端生命科学専攻 岩崎研究室の協力を得て製品モニター調査を行いました。

カクタス・コミュニケーションズ、東京大学岩崎研究室においてAI英文校正・翻訳ツール「Paperpal」のモニター調査を実施

Paperpalは全世界で利用者40万人を突破(2023年9月時点)した高品質の学術的英文校正・翻訳ツールです。Paperpalに使われるAIは、350万稿以上の出版された論文の校正前後の比較学習に加え、トップジャーナル(主要な学術誌)の要求を満たすために熟練の学術エディターが編集した原稿をもとに設計されています。Paperpalを利用することで、言語や投稿規程における一般的な誤りや抜け漏れをチェックでき、英論文の質を高めることができます。

研究領域では、研究者が研究成果を発表する手段として国際英文誌で英語論文を出版することがさかんに行われています。研究成果を内外に発信し、グローバル水準の査読を受けることで、さらなる研究の発展と改善が見込めるだけでなく、英語論文の出版経験を通じて研究者としての評価が下されるとも言われており、非英語圏の研究者にとって英文の論文出版は避けては通れない課題となっています。

ところが、英語を母語としない一部の非英語圏の研究者は、英語を母語とする研究者に比べ、英語での論文の読み書きやプレゼンテーションの準備に最大2倍の時間を必要とするという研究結果(論文「The manifold costs of being a non-native English speaker in science」オーストラリアのクイーンズランド大学などに所属する研究者ら)が報告※1されているように、英語を母語としない研究者のキャリア形成において英論文執筆は大きな課題になるケースが多いと言います。

そのような背景もあり昨今ではChatGPTをはじめとする生成AIの社会的な関心の高まりと同様に、研究者の間でも2名に1名(54%)が週に複数回、ないしは毎日の高頻度でAIツールを利用する※2 などツール活用が日常的になっています。

このように英語を母語としない日本人研究者が英論文執筆に障壁を抱えるケースがあり、それをサポートするAIツールの利用が一般的になったなか、実際にAIツール利用が学術論文執筆の生産性向上にどの程度寄与するのかはあまり検証されてきていませんでした。そこで今回、前述の東京大学 岩崎研究室の協力のもと、同研究室におけるPaperpal モニター調査を行いましたので、以下に結果をお知らせいたします。

※1 オーストラリアのクイーンズランド大学などに所属する研究者らが発表した論文
The manifold costs of being a non-native English speaker in science | PLOS Biology(2023年7月18日)

※2 カクタス・コミュニケーションズ 「AIは有力な補助ツール、だが専門家レビューは欠かせない」-研究者のAIツール使用実態と課題についての調査結果を発表(2023年7月31日)

サマリ

1.英論文執筆の主な苦労ポイント:
・ニュアンスが伝わらない
・語彙力が少ない
・時間がかかる

2.AIツール(Paperpal)を使った結果:
・作業時間は9名中8名が「少し減った」と回答。
・そして9人中7人が30%以上削減できたと回答。
・減った分の時間は主に「研究関連の作業」に当てられた。

3.AIツール(Paperpal)を使ってみた感想:
9名中8名が「校正を時短できる」と回答。同じく7名が「論文執筆のハードルが下がる]と回答

モニター調査について

■岩崎研究室 Paperpal 製品試用モニター調査概要
・調査名:岩崎研究室 Paperpal製品試用モニター調査
・試験導入期間:2023年11月~2024年3月
・対象:岩崎研究室 メンバー 9名
・製品試用内容:各メンバーにPaperpal Primeプランアカウントを発行・付与

■モニタ―調査事前準備物
1.過去に被験者自身で執筆した英論文原稿のうち、教授から1回目フィードバックを受けた段階の原稿1点
2.1のフィードバックを被験者自身で反映し、教授に再提出した第2稿の英論文原稿
3.イントロダクション・セクションに関する1から2までの英文校正にかかった所要時間

■モニタ―調査ステップ
・各被験者より、上記2と3のステップについて、Paperpalを用いて再検証を実施。
・事前準備物と被験者事後アンケート(再校正にかかった時間、Paperpal試用の感想など)の結果を集計。

東京大学 岩崎研究室 岩崎 渉氏 コメント

「今回、岩崎研究室メンバーにPaperpalのモニター調査に協力してもらったところ、論文執筆における文法ミスは減り、文言の修正にかかる時間が短縮していることが確認できました。アカデミア領域におけるAIツール活用は、ビジネスシーンに比べるとまだ遅れを取る部分があると思います。PaperpalのようなAIツールを活用しながら、今後も生産性高くより良いアウトプットを多く輩出していきたいと思っています。」

東京大学 新領域創成科学研究科 先端生命科学専攻 岩崎研究室
岩崎 渉氏プロフィール

カクタス・コミュニケーションズ、東京大学岩崎研究室においてAI英文校正・翻訳ツール「Paperpal」のモニター調査を実施

岩崎 渉<Iwasaki Wataru>

東京大学教授。
日本学術会議若手アカデミー前代表、国際情報生物学会ISCB理事。
主宰している研究室では特定の生物や個別の問題にフォーカスした従来の生物学から、俯瞰的な「データサイエンス」へと変貌する生物学への大きな流れに注目している。特に、これまでアプローチできなかった非モデル生物や生命現象を自在に研究できるようになる中で、バイオインフォマティクス、理論・数理、実験、フィールドサンプリング、また他分野の技術や手法も含めたあらゆるアプローチを取り入れつつ、生命システム進化学・ゲノム進化学をはじめとする様々な問いに挑むことをミッションとしている。

カクタス・コミュニケーションズ 代表取締役 湯浅 誠 コメント

「今回のモニター調査で、9名中4名の方が60%以上の時間を削減できたという結果を得られ、AI英文校正ツールが論文執筆におけるハンディキャップをどの程度埋められるのか、一つのマイルストーンになったと考えています。また時間の削減のみならず論文自体の品質もどんどん向上できるお手伝いが出来ると思っております。今後も研究者の課題に向き合う科学コミュニケーションとテクノロジーの企業として、AIツールを通じた研究者の皆さんの生産性向上に貢献しつつ、さらなるサービスの開発と向上に力を注いでまいります。」

カクタス・コミュニケーションズ 代表取締役 プロフィール

カクタス・コミュニケーションズ、東京大学岩崎研究室においてAI英文校正・翻訳ツール「Paperpal」のモニター調査を実施

1978年千葉県生まれ。大学を卒業後に渡英後、カクタス・コミュニケーションズのインド・ムンバイ本社に就業。日本法人の設立に携わり、現在カクタス・コミュニケーションズ株式会社の代表取締役を務める。大学・研究機関、学協会など日本のアカデミアに国際化支援事業に長く携わっており、現在はカクタス・グループ全体において日本・中国・韓国を中心とした戦略的グローバル・マーケティングおよびブランディングを統括。

カクタス・コミュニケーションズ株式会社について

カクタス・コミュニケーションズは、2002年に設立された科学コミュニケーションとテクノロジーの会社です。カクタスは、Editage、Cactus Life Sciences、Researcher.Life、Impact Science、Paperpal、Cactus Labsなどのブランドのもとで開発された革新的な製品とサービスを通じて、研究者、大学、出版社、学術団体、ライフサイエンス組織の問題を解決します。カクタスは、プリンストン、ロンドン、オーフス、シンガポール、北京、上海、ソウル、東京、ムンバイにオフィスを構え、3,000人以上の専門家を擁するグローバル企業であり、190カ国以上の顧客を有しています。カクタスは、職場におけるベストプラクティスのパイオニアとして、ここ数年、常に「働きがいのある会社」にランクされています。

Paperpalについて

Paperpalは、科学コミュニケーションとテクノロジー企業であるCactus Communications (cactusglobal.com)が提供するサービスブランドです。カクタスは、Editage、Cactus Life Sciences、Researcher.Life、Impact Science、Paperpal、Cactus Labsのブランドで展開する革新的な製品やサービスを通じて、研究者、大学、出版社、学術組織、ライフサイエンス関連組織の問題を解決しています。カクタスはプリンストン、ロンドン、オーフス、シンガポール、北京、上海、ソウル、東京、ムンバイにオフィスを構え、3,000人以上の専門家からなるグローバルな従業員と、190カ国以上の顧客を抱えています。

調査詳細

1.英論文執筆における苦労ポイント
研究室メンバーに、英論文執筆の際に、苦労していることを聞いたところ、過半数を超えるメンバーで、
・ニュアンスが伝わらない。
・読み手に効果的に伝えるための語彙力が少ない。
・所要時間がかかりすぎてしまう。
といった点が大きな課題になっていることが確認できた。

一方で、苦労していることはないという回答は得られなかった。研究メンバーにおいて、英論文執筆で研究の成果を思い通りにアウトプットすることは難しいということが感じられる結果となった。

カクタス・コミュニケーションズ、東京大学岩崎研究室においてAI英文校正・翻訳ツール「Paperpal」のモニター調査を実施

2.AI英文校正・翻訳ツール使用時の作業時間
研究室メンバーに、過去にご自身で校正した場合と、今回AI英文校正・翻訳ツールPaperpalを使用して校正を行った場合とを比べて、作業時間に変化があったかを聞いたところ、9名中8名が「少し減った」と回答した。

カクタス・コミュニケーションズ、東京大学岩崎研究室においてAI英文校正・翻訳ツール「Paperpal」のモニター調査を実施

続いて、AI英文校正・翻訳ツールPaperpalの使用有無による所要時間の削減率について聞いたところ、9名中7名が30%以上削減したと答えた。

カクタス・コミュニケーションズ、東京大学岩崎研究室においてAI英文校正・翻訳ツール「Paperpal」のモニター調査を実施

さらに、AI英文校正・翻訳ツールPaperpal使用有無による所要時間が「少し減った」と回答した方に、削減した分の時間を何に当てたかを聞いたところ、半数を超える5名は削減した分の時間を「研究関連の作業」に当てたと答えた。

カクタス・コミュニケーションズ、東京大学岩崎研究室においてAI英文校正・翻訳ツール「Paperpal」のモニター調査を実施

上記の結果から、AI英文校正・翻訳ツールを利用することで9名中8名が20%以上の研究メンバーが論文執筆の校正に要する時間を削減し、同7名が研究・論文にかかる作業の効率を高めるアクションを取ったことを確認できた。

3.Paperpalを使ってみた感想 「校正を時短できる」、 [論文執筆のハードルが下がる]
AI英文校正・翻訳ツールPaperpalを使って論文執筆を行った感想を聞いたところ、校正を時短できると思う(そう思う、どちらかと言えばそう思う)と回答したのが、9名中8名だった。また論文執筆のハードルが下がると思う(そう思う、どちらかと言えばそう思う)と回答したのが、同じく7名だった。

いずれの設問においてもそうは思わない(校正を時短できると思わない、論文執筆のハードルが下がらない)という回答が得られなかったことから、不慣れなツールのデメリットを感じることなく、AIツールの活用メリットを享受したことを確認できた。

カクタス・コミュニケーションズ、東京大学岩崎研究室においてAI英文校正・翻訳ツール「Paperpal」のモニター調査を実施

※本ニュースリリースに含まれる調査結果をご掲載いただく際は、以下のクレジットを明記してください。
クレジット:カクタス・コミュニケーションズ株式会社調べ

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この記事を書いた人

エディテージはカクタス・コミュニケーションズが運営するサービスブランドです。学術論文校正・校閲、学術翻訳、論文投稿支援、テープ起こし・ナレーションといった全方位的な出版支援ソリューションを提供しています。