こんにちは、エディテージ・グラント運営事務局のしもんです。
今回、エディテージ・グラント2025年の受賞者の皆さまにインタビューを実施する中で、応募のきっかけや、応募前に感じていたことについてお話を伺いました。それぞれ異なる背景を持ちながら、皆さんがどのような思いで応募したのか。その理由を整理しながらご紹介します。

Profile
カクタス・コミュニケーションズ株式会社、エディテージマーケティング部コンテンツマーケティング担当。
普段はコンテンツマーケターとして、日本での新規ユーザーさんにリーチすること軸に、研究者の方々に役立つ情報もお届けしています。また、デザインやクリエイティブを駆使してユーザーの皆さんにサービスの良さを発信しています。
「今の自分でも挑戦していいのだろうか」それでも応募した理由
研究助成と聞くと、「研究実績のある研究者が出すもの」というイメージを持つ人も少なくありません。実際、今回お話を伺った受賞者の中にも、「自分が応募していいのか迷っていた」と語る方が多くいました。
「研究への想いをぶつけられるエッセイ形式に手応えを感じた」ー2025年大賞受賞 森田 紀帆さん
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口唇口蓋裂の当事者や家族、医療者へのインタビュー調査を行う森田さん。研究の出発点には、自身が20年以上向き合ってきた経験があります。
「医療的には“治る”と言われても、当事者としてはそう感じられない」その違和感から、「治るとは何か」を問い続けています。そんな森田さんがエディテージ・グラントを知ったのは、修士論文をもとにした書籍出版の準備を進めていた時でした。ただ、その時すでに民間企業への就職が決まっていたため、最初に感じたのは、「企業所属でも応募できるのだろうか」という不安だったそうです。
さらに、修士課程を修了したばかりで、「他の研究者と比べて実績が多いわけではなかった」と振り返ります。それでも応募を決めた理由の一つが、「研究内容だけでなく、その背景にある問題意識や研究者自身の思いも重視している」と感じたことでした。「エッセイ形式だったことも、自分には合っていた。研究への思いを、自分の言葉で書けると感じた」というコメントもいただきました。
「今の自分でも挑戦できる!当たって砕けろ・・・!」ー2025年次点受賞 黒田 佳奈さん
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黒田さんは、助産師として働く中で、「妊婦への体重指導の根拠が曖昧である」という現場課題に疑問を持ち、研究を始めました。しかし、研究助成に対しては、「研究業績がないと採択されにくい」というイメージが強かったと言います。「大学院生が応募できる助成も、そこまで多くありませんでした」
そんな中で目に留まったのが、エディテージ・グラントの「論文投稿歴や資金援助歴が少ない研究者を優先する」という内容でした。
「“もしかしたら…!”と思いました」同時に、「当たって砕けろ…!」という気持ちもあったそうです。“十分な実績があるから応募した”のではなく、「今の自分でも挑戦できるかもしれない」と感じられたことが、応募につながっていました。
「研究したい。でも研究費がない」“負のスパイラル”の中で見つけたグラントー2025年次点 梶田 美香さん
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フィンランド・トゥルク大学で、歯科不安(Dental Anxiety)について研究している梶田さん。幼少期、自身も「歯医者が怖い」という不安に苦しんだ経験があり、その原体験が研究につながっています。現在は、歯科不安という社会課題を解決するためのアプリ開発にも取り組んでいます。しかし、その過程で大きな壁にぶつかっていました。「プロトタイプが作れない。先行データもない。だから他のグラントにも応募できない」研究費がないから開発できない。開発できないから実績が作れない。実績がないから次の助成にも応募しづらい。梶田さんは、そんな“負のスパイラル”にはまっていたと言います。
その中で目にしたのが、エディテージ・グラントでした。「“社会にインパクトを与えたい若手研究者”という言葉が、自分の状況に合っている気がしました」研究実績だけではなく、「これから何を実現したいか」を見てくれるグラントだと感じたことが、応募の決め手になったそうです。
「研究助成」というより、“自分の思いを書く場”だった
今回、特に印象的だったのが、「エッセイ形式」に魅力を感じたという声の多さでした。論文や一般的な研究助成申請では、研究計画や実績が重視されます。一方で、エディテージ・グラントでは、なぜその研究をしたいのか、どんな未来を目指しているのか、研究とどう向き合っているのかを、エッセイとして自分の言葉で書くことが求められます。それが、多くの受賞者にとって印象的だったようです。
「自分の人生を整理する機会になった」ー2025年大賞受賞 小出水 健人さん
▶︎小出水さんのインタビュー記事はこちら
車椅子ユーザーの移動支援技術を研究する小出水さんは、「エッセイを書くことで、自分自身を整理できる気がした」と語ります。特に印象に残ったのが、「5〜10年後の目標」を書く項目でした。「研究だけでなく、自分の人生やキャリアについても考える機会になりました」論文や通常の研究助成申請とは違い、「自分の思いを率直に書けたこと」が印象に残っているそうです。
「“自分の考え”を書けることが新鮮だった」ー2025年博士情報エンジン賞受賞 山下 真依さん
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若い星の活動性について研究している山下さんは、「物理学では、事実と主観を分けることが基本」と話します。だからこそ、「自分の考えを自由に書けるエッセイ形式」に新鮮さを感じたそうです。「全国の中で、自分の文章がどう評価されるのか試してみたい気持ちもありました」と語るように、研究費だけではなく研究者としての自分自身を表現できる場として、エディテージ・グラントを捉えていたことが印象的でした。
受賞者たちが応募した理由は、“完成度”や“実績”からではない
今回、受賞者の皆さまのお話を伺っていて印象的だったのは、多くの方が、「実績に自信があったから応募した」のではなく、今の自分でも挑戦してみたい、自分の研究への思いを言葉にしたい、社会に届けたいテーマがある、研究者としての方向性を整理したいという思いで応募していたことでした。そして、その背景には、「研究計画」だけではなく、「なぜその研究をしたいのか」を書けるエッセイ形式の存在があったように感じます。
一般的な研究助成では、どうしても“完成度”や“実績”が中心になりがちです。一方で、今回受賞者の皆さまのお話を聞いていると、エディテージ・グラントは、“これから研究を形にしていきたい人”にとっての挑戦の場にもなっているのかもしれません。
エディテージ・グラント2026では、6月30日まで応募を受け付けています。
「まだ実績が少ない」「今の自分が助成対象になれるかわからない」そう感じている方こそ、グラント申請エッセイを通して、自分の研究への思いを言葉にしてみてはいかがでしょうか。

〈贈呈するグラント〉
・大賞:100万円(5名)
・最優秀賞:100万円(大賞の中から1名)
・次点:5万円+5万円相当のエディテージ・ポイント(15名)
・アカデミスト賞25万円(次点の中から1名)
・博士情報エンジン賞25万円(次点の中から1名)
・上記入賞者20名に「Paperpal」をはじめとしたAIツールの有料版ライセンス(1年間)を贈呈
・一次選考を通過した全員に、エディテージの割引クーポン及び「Paperpal」有料版無料トライアルを贈呈

