査読者の推薦を裏付ける理由の選び方と書き方

How to Choose and Write Reasons Supporting Your Peer Reviewer Recommendations

最近のジャーナルは、論文を投稿する際、著者に査読者を2、3人推薦するよう求めることがよくあります。すべてのジャーナルがこの傾向に従っているわけではありませんが、一部のジャーナルはその旨を明確にしています。査読者の慎重な選定が不可欠である理由を掘り下げる前に、まずは「提案した査読者に実際に論文の査読依頼が行くことはない」という俗説を払拭する必要があります1。提案された査読者が常に査読を依頼されるわけではありませんが、適切な査読者を提案することは著者にとって最善であることを留意すべきです。ではジャーナルが著者に査読者の推薦を依頼する目的は何かを考えてみましょう。

ジャーナルが著者に査読者の推薦を依頼する最も一般的な理由のひとつは、ジャーナルに対応できる査読者が不足していることです。論文に適した査読者を見つけるのは困難な作業であり、査読プロセスに遅れが生じることがよくあります。ジャーナルが査読者の推薦を著者に依頼するのは、著者がその分野で活躍している研究者を把握しているため、この査読者を見つける作業を迅速に進めることができるからです。もうひとつの重要なポイントは、ジャーナルが、論文のテーマに精通しておらず、専門知識が欠如しているために否定的なコメントを出す可能性のある査読者の選出を避けたいと考えていることです。結果として、適切な査読者を推薦することが著者の最善の利益となります。

ジャーナルに査読者を推薦する前に考慮すべき重要なポイント

ジャーナルが査読者の推薦を求める理由を理解したところで、ジャーナルに査読者を推薦する前に著者が考慮すべき重要なポイントを見てみましょう2

  • 焦ってはいけません:著者は、その分野で活躍している査読者を慎重に選択する必要があります。h-index (h指数)の高い研究者の多くは、他の仕事との兼ね合いで査読依頼を受け入れる時間が少ないため、有名な研究者である必要はありません。あなたが選ぶ査読者は、あなたの研究の特定の側面について知識を持っている必要があります。あなたの研究に対して、公平で建設的なフィードバックを提供してくれる現役の研究者を選ぶことです。これらの研究者は、あなたのテーマの知識を保証してくれることもありますので、しっかりと選びましょう。
  • すべてのレビューに偏りがないとは限りません:著者は、いかなる形であっても、自分に対して否定的な偏見を持つ研究者を推薦するべきではありません。同じようなテーマで研究している競合相手であったり、個人的な意見の相違があったり、研究に対するアプローチが異なっていたりする場合もあります。推薦したくない査読者をジャーナルが要求した場合、これらの名前を推薦したくない査読者のカテゴリーに入力することで、編集者が不用意にこれらの研究者を査読に招くことを防ぐことができます。
  • 利益相反を念頭に置きましょう:著者は、学術的な競争、個人的な関係、金銭的な利益、ライバル関係、または視点の違いによって利益相反(COI)がある査読者を推薦すべきではありません。一般的に、ジャーナルには、利益相反の可能性を開示するために著者が従わなければならないガイドラインがあります。著者は、利益相反がないことを証明する声明書を提出しなければなりません2
  • 専門知識が重要:著者として、研究のテーマに精通した査読者を推薦する必要があります。ジャーナルに専門知識の基準に関する特定のガイドラインがあるかどうかを確認しましょう。学際的な研究の場合は、客観的な査読を行うために、論文で議論されているトピックのいくつかについて専門知識を持つ査読者を選択します。
  • 名誉教授を選ぶのはリスクが高い:なぜなら、名誉教授が論文の査読に興味を示すかもしれないし、示さないかもしれないからです。彼らは研究に従事していないため、査読依頼への返答に時間がかかったり、辞退して査読プロセスに遅れが生じる可能性があります。
  • ここでも多様性が重要です:終身雇用の教授と若手研究者の絶妙なバランスが、あなたの論文にとって最良のアプローチです。終身雇用の教授は、新たな側面を提案し、建設的なフィードバックを提供することができますし、若手研究者は、より積極的で表現力が豊かなことが多く、あなたの論文の質を向上させるための洞察を提供する詳細なレビューを提供してくれる可能性があります。さらに、自国に限定するのではなく、新鮮な視点を提供してくれる他国の研究者も積極的に参加させることが望まれます。
  • 同じ査読者を使わないようにしましょう:以前にジャーナルに出版し、一連の査読者を選択したことがある場合は、同じジャーナルで他の論文にも同じ査読者を使わないようにしましょう。利益相反がないとしても、これは良い傾向ではありません。なぜなら、ほとんどの編集者は新しい人と仕事をすることを好み、ジャーナルの査読者ネットワークを広げることに熱心だからです。もうひとつの理由は、新しい査読者にテーマについて新たな視点を提供してもらいたいからです。
  • 共著者、共同研究者、以前の指導者、配偶者は避けましょう:当たり前のことのように思えるかもしれませんが、著者はよくこの間違いを犯します。同じ研究所の同僚や、以前一緒に仕事をしたことのある共同研究者を推薦してはいけません。ジャーナルによって、一緒に研究したことのある共同研究者が査読者として認められるかどうかの判断基準は異なります。

上記のポイントは、投稿論文の査読者を推薦する際に役立ちますが、特定の研究者を推薦する理由を述べることも重要です。ジャーナルが著者に査読者の推薦を依頼する機会が増えたことで、この依頼が悪用されるケースが過去に急増しています3。この非倫理的な行為に対抗するため、ジャーナルは現在、査読者の推薦に理由を求めています。

査読者を推薦する理由を提供する際に覚えておくべき重要なポイントは以下のとおりです。

査読者を選んだ理由が明らかでない場合、著者は、当該査読者がその特定のトピックについて授業を行っている、類似の分野で研究している、類似のトピックで研究している修士または博士課程の学生を指導または共同指導している、当該分野で研究を行うための助成金を得ているなど、正当な理由を提示しなければなりません。論文が採用されるためだけに査読者を選んではいけません、客観的なフィードバックが提供でき、肯定的でも否定的でも偏っていない人を選ぶべきです。

関連する査読者をどこで探せばよいかわからない場合は、研究論文で引用した著者から始めましょう。理想的には、これらの査読者は同じ分野で働いており、そのテーマについて幅広い知識と理解を持っています。これらの提案が皆さんにとって有益なものとなれば幸いです。

参考文献

  1. Pavlovich, M. ‘The Art of Suggesting Reviewers’ [Accessed October 17, 2022] https://crosstalk.cell.com/blog/suggesting-peer-reviewers.
  2. Editage Insights. ‘Disclosure of Conflicts of Interest: What Do Journals Expect from Authors? July 9, 2014. https://www.editage.com/insights/disclosure-of-conflicts-of-interest-what-do-journals-expect-from-authors.
  3. Editage Insights. ‘What Should I Include When Writing the Reasons for Recommending Preferred Reviewers? July 28, 2017. https://www.editage.com/insights/what-should-i-include-when-writing-the-reasons-for-recommeding-preferred-reviewers.

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この記事を書いた人

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