校正者との効果的なコミュニケーション:より「伝わる」研究論文を作成するための協力方法

Effective Communication with Your Editor

この記事のポイント

  • 最初の校正段階において、ジャーナル名、フォーマット要件、その他の具体的な要望など、必要な情報をすべて校正者に提供してください。
  • 校正者からのコメントに対して質問がある場合は、それぞれのコメントに個別に返信してください。校正内容に同意または反対する理由を明確に説明し、意図した意味が変更されている場合は、代替案を依頼してください。
  • 最初のチェック段階から校正者と良好な関係を築き、再投稿のプロセスにおいてもサポートしてもらえるようにしましょう。

はじめに

研究論文は、投稿前に最終調整を行う必要があります。プロの英文校正サービスを利用する際、校正者に最大限の力を発揮してもらうために、著者は何を伝え、どのようにやり取りすればよいのでしょうか。この記事では、ジャーナルへの投稿に向けた「伝わる」研究論文を作成するために、著者が校正者と効果的にコミュニケーションをとる方法について解説します。

原稿の校正者にはどのような情報を伝えるべきか?

校正者は、原稿の校正を行う際に特定のプロセスに従います。しかし、校正者があなたに合わせたサポートを提供するためには、重要な詳細情報を伝える必要があります。

  • 投稿予定のジャーナル
  • ジャーナルの投稿規定に沿ったフォーマット調整の要否
  • 校正対象から除外したいセクション
  • 初回投稿時に必要となる追加書類・ファイル(カバーレター、グラフィカルアブストラクトなど)

これらは、プロの校正サービスに依頼する際、回答する必要がある標準的な質問の一部です。校正者にとってこれはどのように役立つのでしょうか? 

投稿先のジャーナルが分かれば、校正者はそのジャーナルが投稿論文に何を求めているかを把握できます。そして、それに応じて校正内容を調整することができるのです。

  • 推奨される文字数制限
  • 抄録の形式(構造化抄録/非構造化抄録)
  • テンプレートの使用、または投稿規定に沿ったフォーマット調整の要否
  • 図の個別アップロードの要否
  • 表の配置場所(本文中/原稿末尾など)

校正者は、最終原稿をどのように作成すべきかについて、全体像を把握できるようになります。

校正対象から除外するセクション-これは珍しいケースかもしれませんが、著者が特定のセクション、サブセクション、または段落を一切変更してほしくない場合があります。例えば、「方法」セクションのサブセクションの一部がまだ執筆中の場合は、校正者に次のように指示することができます。

「『方法』セクションの2.1および2.2のサブセクションについては、変更を加えないでください。これらは文脈上の参考として原稿に含めたものであり、いかなる形でも修正したくありません。」

これにより、校正者は原稿の残りの部分を校正する際の背景情報を把握しつつ、あなたの要望も確実に満たすことができます。

追加の資料やファイルの準備に関しては、校正者があなたに代わって適切な担当者を手配します。例えば、専門の科学デザイナーが、あなたの研究論文およびジャーナルの要件に基づいてグラフィカルアブストラクトを作成します。このようにして、初回投稿の最終調整に向けて全面的なサポートを受けることができます。

これらに加え、原稿の校正者に対して、依頼内容の具体的な要望を伝えることもできます。 

「影響力の大きいジャーナルに投稿しようとしています。言語的な要素だけでなく、論文の科学的・技術的な側面についてもチェックしてほしいです。」

「同じ学術誌への2回目の投稿です。前回は●●●の理由で論文が却下されました。今回はジャーナルからのフィードバックに基づいて修正を行いましたが、投稿前に徹底的な校正をお願いします。」

「国際ジャーナルへの投稿は今回が初めてです。自分の英語力に自信がなく、改善すべき点をすべて教えていただきたいです。」 

明確な指示を与えることで、専門の校正者はあなたが何を求めているかを正確に把握し、それに応じて校正内容やフィードバックを適切に調整してくれます。

校正者のコメントへの対応方法

最初の校正作業が終わると、校正者からは必ず、原稿に対するコメント、質問、提案、フィードバックが寄せられるはずです。提案された修正のほとんどに同意できるかもしれませんが、中には同意できないものもあるでしょう。また、行われた修正の一部が、自分には完全には理解できない場合もあります。

そのため、校正者に対して自分の意見を明確に伝える必要があります。校正者のコメントに効果的に対応するためのヒントをいくつか紹介します。

  1. 寄せられたフィードバックをよく読んでください。冒頭に、原稿の校正作業に対して校正者に感謝するコメントを添えると良いでしょう。これは校正者との良好な関係を維持するのに役立ちます。
  1. 次に、同意できる変更点はすべて受け入れます。こうすることで、どの点が不明確なのかについて混乱が生じるのを防ぐことができます。
  1. 不明なコメントについては、一つひとつ個別に返信しましょう。疑問点を述べ、具体的に何を明確にしてほしいのかを書きます。以下に例を挙げます。

「このコメントの意味がわかりません。『implications』とはどういう意味ですか? この用語に馴染みがありませんので、説明をお願いします。」 

  1. もし、一部の校正内容に同意できない場合は、その部分をハイライトし、その変更になぜ同意できないのかを説明するコメントを追加してください。

「この校正により、私の意図した意味が変わってしまうと思います。私が言いたいのは、『検索手法であるブロブ解析が、連続した画像内の気泡を調べるために使用された』ということです。校正後の文は『気泡がブロブとして分析された』と言っているように見えますが、それでは不適切です。私の意図した意味を維持できるような、別の修正案を提案してください。」

場合によっては、校正者への質疑応答をリクエストできることがあります。利用しているサービスプロバイダーに、校正者への質疑応答オプションが利用可能かどうかを確認してください。 

再投稿前の原稿の最終調整

初回投稿後、ジャーナルから、アクセプト前に軽微な修正、または大幅な修正を求められることがよくあります。この段階で、再び校正者のサポートが必要になるかもしれません。

ここでは、いくつかの選択肢があります。

  • 自身で原稿を修正し、ジャーナルに再投稿する
  • 自身で修正を行い、再投稿前に校正者にチェックしてもらう
  • 原稿の修正箇所を確認してもらうだけでなく、査読者のコメントに対する回答についても校正者にチェックしてもらう

最初の選択肢では、校正者の介入はありません。しかし、2番目と3番目の選択肢では、自身の要望について校正者と改めて効果的に意思疎通を図る必要があります。以下に、いくつかの重要なポイントを挙げます。

  • 要求された修正を行った後、校正者に修正後の原稿とジャーナルからのフィードバックを共有し、すべての修正が適切に行われたか、フィードバックを見落としていないかを確認してもらうようにしてください。  
  • 原稿の残りの部分については、校正を大幅に行う必要はありませんが、修正したセクションについては徹底的に確認してもらう必要があることを伝えておきましょう。
  • 査読者のコメントに対する回答を準備済みで、校正者に確認してもらいたい場合は、その旨を伝えてください。校正者は、回答の表現、トーン、内容が原稿の修正内容と整合しているかを確認してくれます。例えば、推奨された変更を反映させた後は、正しい行番号やページ番号を明記する必要があります。

さらに質問がある場合は、修正した原稿を再提出する前に、必ず担当校正者に相談しましょう。最終的な原稿を可能な限り出版に適した状態に仕上げるためには、校正者と円滑に連携することが極めて重要です。

ここで取り上げた校正者の対応は、すべての英文校正サービスで利用できるものではありません。再投稿時の再校正や、査読者のコメントへの返信サービスなどは、オプションとして用意されていることが一般的です。どのレベルのサポートが必要かエディテージの投稿支援・論文作成サービスをご確認の上、自身の要件に最適なプランを選んでください。


この記事はエディテージ・インサイト英語版に掲載されていた記事の翻訳です。エディテージ・インサイト ではこの他にも学術研究と学術出版に関する膨大な無料リソースを提供していますのでこちらもぜひご覧ください。

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この記事を書いた人

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