苦労して書き上げた研究論文を希望するジャーナルに投稿した後、論文の採否に関する連絡が編集者から来るまで、おそらく数週間から数カ月間、不安な気持ちで待ち続けることになるでしょう。しかし、現実的な姿勢で対応する準備ができていれば、ジャーナルの採否決定や査読者のコメントも、それほど辛いものにはならないはずです。
査読者のコメントへの対応に関する6つのヒント
著者としては、大幅な修正を求める査読者のコメントを受け取ることを恐れるかもしれません。苦労して書き上げたものを、さらに手直しするのは確かに気が重くなるものです。しかし、諦めてはいけません。多くの場合、最終的な成果は努力に見合うものです。ここでは、そのようなコメントにどのように対応すべきか、いくつかのヒントをご紹介します。
1. 一息入れる
最初は苛立ちを感じるのも当然です。少し時間を置いてから、コメントをもう一度注意深く、客観的に読み返し、査読者の懸念事項を正しく理解できたかどうかを確認しましょう。
2. 項目ごとに回答する
査読者の指摘に番号を振り、順番に回答しましょう。「Reviewer 1」や「Comment 1」といった見出しを使用すると、編集者や査読者があなたの回答内容を把握しやすくなります。査読者やジャーナルの編集者が指摘したすべての点に、一つ残らず対応することが重要です。
3. 論理的な根拠を示す
査読者のコメントに同意できない場合は、その旨を明記すべきです。ただし、単に「同意できない」と述べるだけでは不十分です。査読者があなたの論旨を理解できるよう、必要な限り詳細な説明を加えてください。可能であれば、自分の主張を裏付けるために、発表済みの研究論文を引用しましょう。
4. 細部に注意を払う
各指摘事項にどのように対応したかを説明する際は、詳細を述べることが重要です。例えば、査読者がデータの追加や再解釈が必要だと指摘した場合、実施した検証や得られた結果について説明し、その情報をどこに追加したかを明記します。査読者の提案に従って論文に追加・修正した箇所を回答書にもそのまま記載すると、編集者や査読者がファイルを切り替える手間を省くことができます。
5. トーンに注意する
査読者はあなたの研究を批評しているのであって、あなた個人を批判しているわけではないことを忘れないでください。返答に不満や苛立ちがにじみ出ないようにしましょう。もし意見が異なる点があれば、率直かつ礼儀正しくその旨を伝え、文献からの引用を挙げて、合理的かつ科学的な説明で自分の主張を裏付けてください。
6. 査読者の労に感謝する
査読者はあなたの論文を査読するために、無償で貴重な時間を費やしています。その目的は、著者が研究を改善できるよう支援することです。彼らのアドバイスをぜひ有効に活用してください。実際、詳細な査読コメントが数多くあるということは、その査読者があなたの研究を評価し、建設的なフィードバックを提供するために時間を費やしてくれたことを意味します。査読者の配慮と努力に対して、必ず感謝の意を表してください。
査読者は常に正しいのか?
査読者は基本的にその分野の専門家です。しかし、だからといって、彼らのコメントを絶対的な真理として受け入れるべきというわけではありません。
- 査読者のコメントは、それぞれその内容に基づいて評価してください。
- 単に同意するためだけに、あるいは「ジャーナルの編集者が査読者の提案をすべて取り入れることを期待している」という誤った認識を持って、査読者に同意してはいけません。結局のところ、あなたの研究と評判がかかっているのです。
- 査読者から相反するフィードバックを受けることもあるでしょう。ある査読者は研究手法に満足している一方で、別の査読者はそれを不適切だと考えるかもしれません。些細な意見の相違は当然のことですが、このように正反対の見解があると困惑してしまうこともあります。どちらの査読者の意見に同意できるかを見極め、そのアドバイスに従い、編集者にその判断の根拠を説明してください。
- あるいは、編集者に第三者の意見を求めることもできます。最終的には、この対立をどう扱うかについて決定を下すのはジャーナルの編集者です。論理的な論拠を示すことで、有利な判断につながる可能性が高まります。
大幅な変更の要請への対応
文字数の削減
論文が掲載決定したにもかかわらず、ジャーナルの編集者から、例えば3分の1程度文字数を削減するよう求められることがあります。一見理不尽に思えるこの要請ですが、質の高い論文を迅速に掲載しようとする中で、編集者はしばしば紙面の不足という問題に直面しているため、多くの場合、これには正当な理由があります。ほぼ間違いなく、この要請に従うしか選択肢はないでしょう。
追加データやテキストの要請
査読者は、特定の文の微調整から段落全体の修正に至るまで、さまざまな変更を提案することがあります。場合によっては、大量のデータを提供したり、1ページを超えるテキストを追加したりするよう求められることもあります。提案された変更が論文の範囲内であり、かつそれに同意できるのであれば、まずジャーナルの編集者に相談し、紙面の制約上、その追加が可能かどうかを確認することをお勧めします。
まとめ
査読者のコメントは、多くの場合、論文の質を向上させる絶好の機会となります。それらに適切に対応することで、たとえそのジャーナルで掲載されなくても、少なくとも他のジャーナルで掲載される可能性を高めることができます。あなたは、査読者のコメントへの回答に関する詳細なヒントを身につけたことで、これからはより自信を持って査読プロセスに臨めるはずです。また、改訂稿をより確かなものにするためのサポートとして、エディテージのプレミアム英文校正サービスにオプションで追加可能な「査読コメント対策&再フォーマット調整」 サービスもご利用いただけます。
参考文献
- Williams H.C. (2004). How to reply to peer review comments when submitting papers for publication. Journal of the American Academy of Dermatology, 51, 79–83.
- Samet J.M. (1999). Dear Author—Advice from a Retiring Editor. American Journal of Epidemiology, 150, 433–436.


