エディテージのトップジャーナル英文校正はアクセプトまで何度でも校正してもらえるのが魅力~瀧本将弘教授(青山学院大学・理工学部)にインタビュー

瀧本将弘教授(青山学院大学・理工学部)インタビュー

エディテージの「トップジャーナル英文校正」を利用し、『Journal of Computer Assisted Learning』にアクセプトされた青山学院大学・理工学部の瀧本将弘教授にお話をうかがいました。研究職を目指したきっかけから、エディテージのトップジャーバル英文校正を利用した感想まで、さまざまなお話をうかがっています。ぜひご覧ください。

瀧本将弘教授プロフィール

青山学院大学理工学部教授

認知言語学と応用認知言語学が専門。Harvard UniversityでMaster of Educationの学位を取得し、Temple UniversityではDoctor of Educationの学位を取得。さらに、University of AucklandでDoctor of Philosophyの学位を取得し、東京大学でも博士の学位を取得。人間が持つ一般的な認知能力の反映として言語を捉える認知言語学の諸理論に基づく研究を行っており、特に認知言語学の理念や概念を外国語の習得と教授に取り入れて言語学理論を実践に適用する試みを様々な角度から分析することに重きを置いている。

今回『Journal of Computer Assisted Learning』にアクセプトされたとのこと、おめでとうございます! エディテージのトップ英文校正サービスをご利用いただいてのアクセプト、私たちとしてもとてもうれしいです。採択までの流れなど詳しくお話をうかがえればと思いますが、まずは先生の自己紹介も兼ねて、研究職を目指したきっかけからうかがってもよろしいでしょうか。

瀧本)はい、よろしくお願いします。私は大学院に行く前は、奈良県の公立高校で教員として働いていたのですが、それが英語教育に興味を持つきっかけになりました。高校生に英語を教える中で、もっといろいろな英語の教育方法を学んだり、言語学を習得するメカニズムを研究してみたいという想いが出てきて、それで大学院に行こうと考えたんですね。せっかく大学院に行くなら、やはり英語の教育を専門に扱っているアメリカの大学院に行こうと。そこでいろいろな授業を見たときに、チョムスキーを代表とする生成文法に基づく第二言語獲得理論の授業があったのです。

チョムスキーを代表とする生成文法に基づく第二言語獲得理論とは、生成文法の言語習得についての仮説として、人は生得的に「普遍文法」という文法を持っているのだというものです。一方で、レイコフを代表とする認知言語学の研究者たちは言語に特化した生得的なものはなく、言語能力は他の能力と密接に関連していると考えます。言語習得において先天的立場をとるのが生成文法的なものに対して、後天的立場をとるのが認知言語学的なものとなります。

その先天的な考え方を基に第二言語獲得を研究する授業を履修し、そこで言語学的観点から第二言語獲得をさらに掘り下げて研究してみたいと思いました。

大学院でいろいろと勉強し、それを今度は日本の学校現場で適用してみようと、日本に戻られてからは教育現場で英語教育に従事されている瀧本先生ですが、それと同時に今回のように論文も発表するなど、研究も継続して続けられています。最近の論文のテーマについて、どういったことをしていらっしゃるのか教えていただけますか?

瀧本)先ほどお話ししたように、アメリカの大学院では生成文法に基づく第二言語獲得について勉強し、日本に帰ってきてからはそれを教育現場で実践しましたが、その過程で認知言語学の考え方をもとにした第二言語獲得理論にも興味を持つようになりました。

私の最近の研究テーマは、脳イメージング技術を使用して、特定の空間概念利用の言語的タスクを実行する際に脳内でどのような活動が起こるのかを観察することです。この観察によって言語処理における空間的な概念の表現や活動が特定の脳領域と関連していることが示唆され、授業での教材や活動の設計にも応用することができます。

例えば温度が高い、低いとか、人との親しさを近いか近くないかで表すなど、ある物差しからどれくらい離れているかという空間概念が、第2言語習得と密接に結びついています。日本人の学習者が、こうした各種の表現を頭の深いところで空間概念をイメージして違いを学んでいけるのかという実験をして、学習者の頭の中での空間概念に基づく視覚イメージ化が重要だとわかりました。

ありがとうございます。今ご説明いただいた空間概念を使った確信度指導についての論文が『Journal of Computer Assisted Learning』にアクセプトされたということですが、その内容についても教えていただけますでしょうか。

瀧本)この研究では、英語の確信度表現指導において3Dイメージを使用した2つのメタファー利用指導方法の効果を比較しました。2つの指導方法はアニメーション化されたものと静止画像を使用した方法です。結果は、アニメーション化されたバージョンと静止画像のバージョンでは同等に効果的であることを示しました。すなわち、メタファーを利用した指導自体が効果的で、英語学習者は指導表現を視覚イメージ化し認知的に処理したことがわかりました。

空間概念と言語習得の密接なかかわり、おもしろいですね。今回。実験から論文を執筆するまではどれくらいの期間でしたか?

瀧本)『Journal of Computer Assisted Learning』は結構早くて、レビュアーも早くやってくれて、僕らからするとすごく安心できました。これまでいろいろ投稿してきましたが、1回目の投稿で感触がわかりますよね。全面的な修正をさせられたのですが、やっていくとエディターの想いというのがすごく感じられて、推してくれていることを実感できました。サポートしてもらっているという実感がありましたね。

なるほど、そこのところは後ほどいろいろとお伺いしていきたいのですが、その前に今回、エディテージをご利用いただいたきっかけについて教えていただけますでしょうか。

瀧本)エディテージは、2009年にOxford University Pressが出版しているApplied Linguisticsに投稿する際に利用したのが最初でした。自分の英文に不安がありましたので英文校正会社を探したところ、紀伊国屋書店さんから紹介していただきました。その際、非常に懇切丁寧に英文校正をしていただき、非常に感銘しました。その行き届いたサービスのお陰で、Applied Linguisticsへの採択が決まりました。本当に感謝の言葉しかありません。

その当時からご利用いただき、ありがとうございます。今回はエディテージの英文校正サービスの中から「トップジャーナル英文校正」をご利用いただきましたが、こちらを選ばれた理由はありますか?

瀧本)トップジャーナル英文校正の場合、採択されるまで英文校正してもらえるということだったので選びました。そのぶん料金はかかりますが、採択されるまでずっと面倒を見ていただけるのであれば、期間的なことを考えたらそれほど高いものではないなと。今回もレビュアーからの修正依頼は必ずあると思っていましたし、実際に修正は何回かあったので、このサービスを選んでよかったです。単なる英文校正だけでなく、個々のジャーナル特有のフォーマットへの修正、エディターへの手紙の作成、査読者への回答の英文校正などの追加のサービスは非常に優れたものがありました。

ありがとうございます。中でも印象に残っているものはありますか?

瀧本)そうですね、一番あってよかったと感じたサービスは、やはりフォーマットの修正ですね。ジャーナルに投稿する際には特有のフォーマットがあり、それをちゃんとレビュワーの方に見ていただいて、フォーマットに基づいた修正をしていただけるのは非常に助かりました。レファレンスでもジャーナルによって、フルネームを要求してくるところもあれば、ラストネーム、ファーストネームはイニシャルだけでいいというところもあるし、年数についてもカッコでくくってくださいというところもあれば、そうする必要ないというところもあります。それらを自分でチェックするのはとても時間がかかるので、フォーマット修正のサービスは非常にありがたいです。

そのほか、エディターへの手紙の作成や査読者への回答の部分についてはいかがでしたか?

瀧本)査読者への回答もすごく助かります。マニュスクリプトはジャーナルの中に含まれるものなのでしっかりと見ていきますが、コメントに対するレスポンスは公表されるものではないので、ちょっといい加減になっているところがあるのですが、そこもしっかりとレビュアーの方に見ていただけるというのは助かります。また、投稿前にピアレビューサービスがあるのも良かったですね。

お役に立ててうれしいです。今後もエディテージをご利用いただくうえで、こんなサービスがあるといいというものはありますか?

瀧本)そうですね、論文投稿では研究内容に応じた適切なジャーナルの紹介、ジャーナル情報(インパクトファクターなど)、採択率などを教えていただけるサービスがあればうれしいです。

実は今回のトップジャーナル英文校正サービスの中でも、最初にジャーナルセレクションサービスとしていくつかジャーナルを紹介するサービスも提供していたのですが、先生も場合はもうジャーナルを決められていたので、ご覧いただいていなかったのかもしれません。まだ出版するジャーナルと決めていないときにこのサービスがあったら、利用しようと思いましたか?

瀧本)エディテージのサービスに申し込む時点でジャーナルを決めていることが多いのですが、リジェクトされた際に、論文の内容を踏まえたうえで次の投稿先に適したジャーナルを提示してもらえると便利ですね。あなたの論文の内容だったらここが適していますよ、このジャーナルであればおそらく採択率が高いですよ、そんな指針や的確な指示をしていただけるものがあれば、非常にありがたいです。

最後に、今後エディテージに期待することがあれば教えていただけますでしょうか。

瀧本)AIを活用できるようになった昨今、AIをうまく活用した英文校正に期待したいと思います。特に注目しているのがPaperpalです。実際に試しに使ってみて非常に使い勝手のいいツールだなと思いました。Paperpalを使う際に、投稿するジャーナルを指定することでそのジャーナル特有のフォーマットに文章を校正してくれるような機能があると、すごくいいですね。

貴重なご意見をありがとうございます。エディテージは今後も皆様の論文執筆のお役に立てるようにサービスを提供していきたいと思っています。本日はありがとうございました。

Paperpal

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この記事を書いた人

エディテージはカクタス・コミュニケーションズが運営するサービスブランドです。学術論文校正・校閲、学術翻訳、論文投稿支援、テープ起こし・ナレーションといった全方位的な出版支援ソリューションを提供しています。

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