論文のフォーマットの重要性:研究者と著者のためのヒント

Importance of manuscript formatting Tips for researchers and authors

研究を終え、希望するジャーナルに提出する論文が書きあがり、いざ提出しようとした時、論文が指定されたフォーマットに沿っていないことがわかる。果たしてジャーナルの論文フォーマットは本当に必要なのでしょうか? また、なぜ論文のフォーマット設定が厳格なジャーナルと、それほど厳しくないジャーナルがあるのでしょうか?

この記事では、ジャーナルのフォーマットの重要性と、研究論文を適切にフォーマットするメリットについて紹介します。

ジャーナルのガイドラインに従ったフォーマットの重要性

すべてのジャーナルは、掲載する論文のフォーマットに特定の「ハウススタイル」を採用しています。ジャーナルのハウススタイルのフォーマットにおける主なポイントは以下の通りです。

  • ハウススタイルには、フォントサイズ、フォントの種類、見出しのレベル、参考文献のスタイル、その他の特定の要件に関するガイドラインが含まれます。
  • さらに、論文の長さ(単語数制限、ページ数、図表の数を含む)、受け入れ可能なファイル形式など、論文の他の要素にも適用されるケースもあります。
  • ガイドラインを確認するには、多くの場合ジャーナルのウェブサイト上の「Author Guidelines」、または「Instructions for Authors」セクションで提供されています。

すべてのジャーナルは、論文の出版前にそのジャーナルのスタイルに合わせることを要求しているため、論文のフォーマットは審査プロセスのいずれかの段階で対応されることになります。ジャーナルのガイドラインに準拠するように論文をフォーマットすることは時間がかかるように思えるかもしれませんが、それにはいくつかの利点があります。

  • 出版までの時間の短縮 
    これが、論文のフォーマットを正しく設定する最も重要な理由です。多くのジャーナルは、査読に送る前に論文を適切にフォーマットするよう著者に求めています。論文がジャーナルのガイドラインに準拠していない場合、必要な修正を求められ、その結果、出版が遅れる可能性があります。一方、提出時にジャーナルのガイドラインに準拠してフォーマットされた論文は、フォーマットを変更する必要なく、そのまま査読に送ることができます。
  • 査読(ピアレビュー)の円滑化
    査読は、論文がアクセプトされる前に専門家による評価を受けるプロセスです。適切にフォーマットされた論文は、研究のプレゼンテーションに関する否定的なコメントを回避するのに役立ちます。例えば、対象のジャーナルが定める文字数やページ数の制限を守っていれば、査読者はセクションの長さに関するコメントを避ける傾向にあります。その結果、論文全体が丁寧に読まれる可能性が高まり、セクションが飛ばされたり、流し読みされたりすることを防げます。さらに、査読者はイギリス英語とアメリカ英語のスペル表記の違いなど、技術的な問題に気を取られることはありません。代わりに、研究の科学的内容に焦点を当て、それに応じたフィードバックを提供してくれるでしょう。
  • 読みやすさの向上
    適切なフォーマットは、論文が論理的に構成され、明確な見出し、整理された段落、正確な引用を含むことを保証します。これはプロフェッショナルさを示すだけでなく、編集者や査読者があなたの研究をより効率的に評価し、読者にあなたの研究を理解しやすくするのに役立ちます。

論文フォーマットの必須ポイント 

  • 論文をフォーマットする前に、ジャーナルの著者ガイドラインを確認する
    推奨されるフォントの種類、サイズ、ページの余白、参考文献のスタイル、文字数に注意してください。 
  • 適切な論文構造を使用する
    ほとんどのジャーナルはタイトル、アブストラクト、序論、方法、結果、考察、結論、参考文献という標準的なフォーマットに従っています。
  • 参考文献が完全かつ正確
    必要な引用スタイル(APA、MLA、シカゴ、バンクーバー、ハーバードなど)に従って一貫したフォーマットで作成されていることを確認してください。
  • ジャーナルのフォーマットに従って表示項目(図表など)を配置する
    これらの図表は明確で、適切にラベル付けされ、本文内で適切に参照されている必要があります。
  • スペルチェックと文法ツールを使用する
    エディテージの論文フォーマット調整サービスPaperpalなどのツールを用いて論文の最終校正を行い、矛盾、テキストの配置ミス、フォントの不一致、および間隔の誤りなどを特定してください。

ジャーナル規定に沿った論文のフォーマット調整、スタイルガイドに沿った大型原稿、
学位論文の調整もスペシャリストにおまかせ

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この記事を書いた人

2002年に設立された、カクタス・コミュニケーションズの主力ブランドであるエディテージの目指すところは、世界中の研究者が言語的・地理的な障壁を乗り越え、国際的な学術雑誌から研究成果を発信し、研究者としての目標を達成するための支援です。20年以上にわたり、190か国以上の国から寄せられる研究者の変わり続けるニーズに対応し、研究成果を最大限広く伝えられるよう、あらゆるサポートを提供してきました。
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