学会ポスター発表完全ガイド8:「発表当日に使える実践テクニック」

学会ポスター発表完全ガイド8:「発表当日に使える実践テクニック」

ここまで、ポスター発表に向けて、構成を整理し、デザインを作り込み、印刷・運搬・掲示までの準備を進めてきました。会場に到着し、指定されたボードにポスターを掲示すれば、ひとまず準備は完了です。
しかし、ポスター発表は「掲示して終わり」ではありません。むしろ、発表としての本番はここから始まります。学会ポスターは、通路を歩く参加者が短時間で判断する媒体です。どれだけ丁寧に作り込んだポスターでも、発表者が不在だったり、説明が要領を得なかったりすれば研究の意義は十分に伝わりません。ポスター発表の成否は、コアタイムでの立ち振る舞いや参加者とのやり取りによって大きく左右されます。

この章では、学会当日の流れを整理した上で、コアタイムでの発表の進め方、3分説明の組み立て方、質疑応答への向き合い方、そして発表後のフォローアップまで、「当日、その場で役立つ実践的なポイント」を扱います。完成したポスターを前に、どのように立ち、どう話し、どう対話するか。ポスター発表を「ただの展示」で終わらせず、議論と次の研究につなげる場にするための考え方と具体策を見ていきましょう。

学会ポスター発表完全ガイド1:ポスター発表は研究者にとってなぜ必要?

▶︎学会ポスター発表完全ガイド2:ポスターの役割とは

▶学会ポスター発表完全ガイド3:ポスター発表までの流れ

▶学会ポスター発表完全ガイド4:データ準備で使う「起承(転)結」

▶学会ポスター発表完全ガイド5:ワークシートを埋めて構成を具体化

▶学会ポスター発表完全ガイド6:伝わるポスターの仕上げ方

▶学会ポスター発表完全ガイド7:ポスター掲示までの重要プロセス

●筆者紹介

相澤有美

東京農業大学大学院博士課程修了(農芸化学専攻)。

専門分野は代謝学およびメタボロミクス。代謝経路解析や制御機構に関する研究、栄養学や分子生物学的研究に従事。

日本分子生物学会などに所属。

相澤有美

学会当日の流れ:準備から発表まで

学会当日は、限られた時間の中で多くの準備と判断が求められます。慌ただしくなりがちですが、あらかじめ流れを把握しておくことで、余計な焦りを減らし、発表に集中しやすくなります。

🕐当日朝:会場到着〜ポスター掲示

まず意識したいのが、会場に到着する時刻です。

到着時刻の目安
・ポスター掲示開始時刻の 30分前には会場入り
・例:掲示開始が8:00の場合 → 7:30到着

特に大規模会場では、受付から展示ホールまでの移動に時間がかかることもあります。余裕を持った到着が、その後の流れを大きく左右します。

持ち物チェックリスト
掲示を始める前に、持ち物を一度確認しておきましょう。
・ポスター(本体)
・掲示用具
 -画鋲式:不要(会場に用意されていることが多い)
 -マグネット式:マグネットシート、または強力磁石
 -テープ式:マスキングテープ、または両面テープ
・配布資料(A4、20〜30部程度)
 -ポスターの詳細版
 -連絡先やQRコードを記載したもの
・名刺(50枚程度)
・筆記用具(メモ用)
・スマートフォン・タブレット(補足データや図を見せる場合)
・予備のポスター
 -分割印刷の場合、数枚余分にあると安心

「持ってきたつもりだったが、カバンに入っていない」という事態を防ぐため、事前にチェックリスト化しておくと安全です。

掲示のコツ
ポスター掲示は、見た目の第一印象を左右する重要な工程です。

  1. 自分のポスター番号を確認する

会場マップで、自分の演題番号がどこに割り当てられているかを確認します。パシフィコ横浜の展示ホールのように広い会場では、場所の把握に時間がかかることがあります。

  1. 水平・垂直を確認する

ポスターが傾いていると、それだけで雑な印象を与えてしまいます。スマートフォンの水平器アプリを使うと、簡単に確認できます。

  1. 端までしっかり固定する

特に分割印刷の場合、つなぎ目がずれないよう丁寧に貼ります。四隅だけでなく、中央部分も固定すると、めくれにくくなります。

  1. 周囲のポスターと干渉しないか確認する

隣のポスターに重なっていないか、掲示範囲からはみ出していないかを確認します。

  1. 発表者リボンをつける

会場で配布される「発表者リボン」を胸元につけます。これにより、参加者があなたを発表者として認識しやすくなります。

🕐コアタイム前:最終確認と心の準備

コアタイムが近づいたら、開始15分前にはポスターの前に立つようにします。

最終確認
・ポスターに誤字・脱字がないか
・図やKey Figureが見やすい位置にあるか
・配布資料をすぐ渡せる状態にしているか
・名刺を取り出しやすい場所に入れているか
・3分説明の流れを頭の中で一度リハーサルする
このタイミングで一度落ち着いて確認するだけで、コアタイム中の対応が格段に楽になります。

心の準備
緊張するのは自然なことです。しかし、忘れないでください。あなたは、この研究について最もよく知っている人です。質問に即答できない場面があっても問題はありません。それ以上に重要なのは、落ち着いて説明し、対話を続ける姿勢です。深呼吸をして、無理に構えすぎず、笑顔で参加者を迎えましょう。

コアタイムでの発表:3つの「待ち」パターン

コアタイムでは、発表者がどのように参加者と関わるかによって、対話の生まれやすさが大きく変わります。ここで重要なのは、「正解の振る舞い」を探すことではありません。状況や相手に応じて、待ち方を使い分けることです。
ポスター発表では、主に次の3つのパターンで参加者と接することになります。

【パターン1:積極的に声をかける(アクティブ型)】

参加者がポスターの前で立ち止まったら、こちらから積極的に声をかけるスタイルです。

声のかけ方の例
いきなり質問を求めると、相手に心理的な負担を与えてしまうことがあります。
×「何か質問ありますか?」
○「ご興味を持っていただきありがとうございます。簡単にご説明しましょうか?」
○「こんにちは。このポスターの発表者です。何かお聞きになりたいことはありますか?」
自己紹介を含めつつ、相手に選択肢を与える声かけが効果的です。

メリット
・積極的で話しかけやすい印象を与えられる
・対話のきっかけを作りやすい

デメリット
・人によっては押し付けがましいと感じられることがある
・忙しそうな参加者には逆効果になる場合がある

適した状況
・大規模学会で、ポスターの競合が多い
・ポスター賞を狙っている
・企業関係者や共同研究者との接点を作りたい

【パターン2:相手の様子を見て声をかける(バランス型)】

参加者の様子を観察し、興味を持っていそうなサインが見えたタイミングで声をかけるスタイルです。

興味のサインの例
・ポスターの前に 30秒以上 立ち止まっている
・Key Figureをじっと見ている
・メモを取っている
・こちらをちらっと見る
こうしたサインが見えたら、「何かご説明しましょうか?」と自然に声をかけます。

メリット
・相手のペースを尊重できる
・自然な流れで対話が生まれやすい

デメリット
・タイミングを逃すと、そのまま去ってしまうことがある

適した状況
・初めてのポスター発表
・過度に押し出すことなく、バランスよく対応したい場合

【パターン3:相手から声をかけられるまで待つ(パッシブ型)】

ポスターの横に立ち、参加者から質問されるまで待つスタイルです。

メリット
・プレッシャーを与えない
・じっくり読みたい参加者に適している

デメリット
・対話が生まれにくい
・興味はあっても、声をかけにくい参加者はそのまま去ってしまう

適した状況
・専門性の高い小規模学会
・ポスターが自己完結的で、追加説明がほとんど不要な場合

3つの中からどのパターンを選ぶべきか

多くの場合、特に初心者には、パターン2(バランス型)がおすすめです。相手の様子を見ながら声をかけることで、過度に押し付けることなく、自然な対話につなげることができます。

コアタイムでは、一つのスタイルに固執する必要はありません。会場の雰囲気や相手の反応に応じて、3つのパターンを行き来できることが、結果的に多くの対話を生みます。

3分説明の型:「起承結」で簡潔に伝える

コアタイムで参加者から説明を求められたら、3分以内で要点を伝えることを意識しましょう。学会会場では、参加者は複数のポスターを見て回っています。説明が長くなりすぎると、相手の時間を奪ってしまい、かえって印象が悪くなることもあります。
短時間で伝えるために有効なのが、「起承結」で構成された3分説明の型です。

起:背景・目的(30秒)

まずは、研究の背景と目的を簡潔に伝えます。
「〇〇は△△において重要ですが、その制御機構は十分に分かっていませんでした。本研究では、××を用いて〇〇の制御機構を明らかにすることを目的としました。」

このパートで重要なのは、
「これまで何が分かっていなかったのか」→「何を明らかにしようとしたのか」
という流れを明確にすることです。
専門用語は必要最小限に抑え、相手が文脈をつかめることを優先しましょう。

承:方法(30秒)

次に、研究の方法を簡単に説明します。
「我々は〇〇細胞を用い、△△処理後の変化を××法で解析しました。」

ここでは、詳細な実験手順や条件に踏み込む必要はありません。「何を対象に、どんなアプローチで調べたのか」 が伝われば十分です。
説明する際は、該当する図や模式図を指さしながら話すと、理解がスムーズになります。

結:結果・結論(1分30秒)

説明の中心となるのが、このパートです。
「その結果、〇〇が△△を直接制御することが明らかになりました(Key Figureを指さす)。具体的には、〇〇の発現が増加すると、△△が××することが分かりました。この発見は、◇◇疾患の新規治療標的となる可能性を示唆します。」

ここでは、Key Figureを軸に説明することが重要です。結果そのものだけでなく、「それが何を意味するのか」「なぜ重要なのか」をセットで伝えましょう。
最後に、「つまり、こういうことです」と一言で要約できると、相手の理解が定着しやすくなります。

質問タイム(30秒)

「以上です。何かご質問はありますか?」
説明を終えたら、必ず質問の余地を残します。時間に余裕がなければ、この一言だけでも構いません。

3分説明の練習方法

この説明は、本番前に必ず練習しておくことをおすすめします。

・スマートフォンのタイマーを使い、3分以内に収まるか確認する
・研究室の仲間に聞いてもらう
・鏡の前で練習し、表情や視線もチェックする
3分で話せるようになると、不思議なことに1分説明や30秒説明も自然にできるようになります。

質疑応答のコツ:困った質問への向き合い方

ポスター発表で多くの人が不安に感じるのが、質疑応答です。質問には、大きく分けて「答えやすい質問」と「少し困る質問」があります。重要なのは、すべての質問に完璧に答えることではありません。どう向き合うかが、発表者としての印象を大きく左右します。

答えやすい質問への対応

まずは、比較的よく聞かれる質問です。これらは事前に想定し、答えを準備しておきましょう。
たとえば、サンプルサイズに関する質問です。
「この実験のサンプルサイズは?」

この場合は、
「n=5で、3回の独立した実験を行いました」と、事実を簡潔に伝えれば十分です。

統計解析についてもよく聞かれます。
「統計検定は何を使いましたか?」

この場合は、
「Tukey検定を用いました。有意水準は p < 0.05 です」
といったように、検定法と有意水準をセットで答えられるようにしておくと安心です。

また、結果の一般性について問われることもあります。
「この結果は、〇〇でも同様ですか?」

同様のデータがあれば、「はい、〇〇でも同様の傾向が見られました」と答えられますし、
まだ検討していない場合は、「それは今後の課題として検討予定です」と正直に伝えれば問題ありません。

困る質問への対処法

一方で、即答が難しい質問が来ることもあります。ここで大切なのは、防御的にならず、研究者としての姿勢を示すことです。

・手法の選択について問われた場合:
「なぜ〇〇という手法を使わなかったのですか?」

このとき、
「その手法は知りませんでした」と答えるのは正直ですが、印象としてはあまり良くありません。

代わりに、
「××という理由で△△法を選択しました。ご指摘の〇〇法については、今後検討したいと考えています」と答えると、自分の判断理由を示しつつ、相手の提案も前向きに受け止める姿勢が伝わります。

・再現性について問われた場合:
「この結果、再現性は確認しましたか?」

再現性は科学研究の基本です。「1回しかやっていません」と答えるのは避けたいところです。
理想的なのは、「3回の独立した実験で確認しています」と自信を持って答えることです。
もし現在進行中であれば、「現在、再現実験を進めているところです」と、正直に状況を伝えましょう。

・解釈に異論を提示された場合:
「この解釈、別の可能性もあるのでは?」

ここで「いや、これで間違いないです」と断定してしまうと、防御的な印象を与えてしまいます。
代わりに、「なるほど、そういう解釈もあり得ますね。今後、〇〇という実験で検証したいと考えています」と答えることで、議論を前向きに広げることができます。

研究は、白黒を即断する場ではありません。「〇〇か××か」は、今後の研究で明らかにしていく、という姿勢が評価されます。

・全く答えられない質問が来たら:
どれだけ準備していても、想定外の質問が来ることはあります。その場合は、無理に答えようとしなくて構いません。
「わかりません」で終わらせてしまうのではなく、「申し訳ありません。その点については検討が不十分です。指導教員と相談して今後検討します。もしよろしければ、後ほどメールでご連絡させていただけますか?」と伝えると、誠実さと前向きな姿勢が伝わります。
この流れで名刺交換ができれば、質疑応答が次の議論や共同研究につながる可能性も生まれます。

質疑応答は、試される場ではありません。研究を深めるための対話の場です。完璧な回答よりも、誠実で建設的な対応を心がけることが、結果的に良い印象を残します。

名刺交換とネットワーキング

ポスター発表は、研究内容を伝える場であると同時に、人とのつながりを生む場でもあります。短い会話であっても、名刺交換や連絡先の共有をきっかけに、その後の議論や共同研究につながることは少なくありません。

名刺交換のタイミング

名刺交換は、会話の流れの中で自然に行うのが基本です。特に、次のような場面は良いタイミングと言えます。

・有意義な議論ができた後
・「もっと詳しく知りたい」と言われたとき
・共同研究の可能性を感じたとき
・企業の方が研究に強い関心を示したとき

無理に名刺交換を切り出す必要はありません。「もう少し話したい」「後日連絡したい」という空気が生まれたときが、最も自然です。

名刺交換の作法

基本的な流れを押さえておくと、落ち着いて対応できます。
・「お名刺を交換させていただけますか?」と一言添える
・相手の名刺を両手で受け取る
・「〇〇大学の△△さんですね。ありがとうございます」と所属と名前を確認する
・自分の名刺を渡す
・会話が終わった後、名刺の裏に簡単なメモを書く

たとえば、
「××について質問」「共同研究の可能性」といった一言を書いておくだけで、後日思い出しやすくなります。

名刺がない場合の対応

学生の場合、名刺を持っていないことも珍しくありません。その場合でも、連絡先を共有する方法はいくつかあります。
・配布資料にメールアドレスや研究室の連絡先を記載しておく
・スマートフォンで連絡先を交換する
・後日、学会参加者リストや研究室サイトを通じてメールでフォローアップする
名刺がないこと自体は問題ではありません。連絡手段が残ることが重要です。

配布資料の活用がポイント

ポスター本体には、情報量の制約があります。そこで役立つのが、A4サイズの配布資料です。

配布資料に含めるとよい内容

配布資料には、次のような情報をまとめておくと便利です。
・ポスターの縮小版
・見開きA4で全体が一目で分かる構成
・詳細なデータや補足図表
・参考文献リスト
・連絡先(メールアドレス、研究室のWebサイト)
・QRコード
・論文、研究室HP、ResearchGateなどへのリンク

ポスターで興味を持った人が、後から情報を追える状態を作ることが目的です。

配布のタイミングと注意点

配布資料は、以下のタイミングで渡すのが適切です。
・有意義な議論の後
・「詳しく知りたい」と言われたとき
・名刺交換の際

注意したいのは、いきなり配らないことです。求められていない段階で資料を渡すと、押し付けがましい印象を与えてしまうことがあります。必要とされたときに、さっと渡せるよう準備しておくのが理想です。

コアタイム後に重要なフォローアップ

コアタイムが終わると、ひとまず大きな山は越えたように感じるかもしれません。しかし、ポスター発表はコアタイムで終わりではありません。発表後の行動次第で、学会参加の価値は大きく変わります。

当日中にやっておきたいこと

まずは、学会当日のうちに最低限行っておきたい作業です。

  1. メモを整理する

名刺交換をした相手や、印象に残った議論について、簡単に整理しておきましょう。名刺の裏に書いたメモを見返しながら、「誰と」「どんな話をしたか」を記録しておくと、後日のフォローが格段に楽になります。

  1. 写真を撮る

自分のポスターや会場の雰囲気を写真に残しておくのもおすすめです。発表の記録として役立つだけでなく、研究室への報告や後日の振り返りにも使えます。なお、他人のポスターを撮影する場合は、必ず発表者の許可を取りましょう。

  1. ポスターを撤去する

撤去時間は必ず守ってください。指定された時間を過ぎると、学会事務局によってポスターが処分されてしまうことがあります。

学会後(1週間以内)にやるべきこと

学会が終わった後の1週間は、フォローアップの重要な期間です。

  1. お礼メールを送る

有意義な議論をした方や、名刺交換をした方には、お礼のメールを送りましょう。
簡潔で構いませんが、「何について話したか」が分かる一文を入れるのがポイントです。

例文:
件名:MBSJ2025におけるご助言のお礼
〇〇大学 △△先生
先日のMBSJ2025では、貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。
××についてのご指摘は大変参考になりました。
今後の研究に活かしたいと考えております。
また、◇◇に関する共同研究の可能性についても、
指導教員と相談の上、改めてご連絡させていただければと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
〇〇大学 △△研究室
氏名
メールアドレス

形式張りすぎる必要はありませんが、早めに送ることが大切です。

  1. 指導教員に報告する

学会で誰と話し、どのような質問や指摘を受けたのかを、指導教員に共有しましょう。学会での反応は、今後の研究方針や論文執筆を考える上で、貴重な材料になります。

  1. フィードバックを次に活かす

受けた質問や指摘は、その場限りで終わらせず、次の実験計画や論文執筆に反映させることが重要です。学会は、研究を「評価される場」であると同時に、「磨き直す場」でもあります。

トラブルシューティング:当日のアクシデントへの対処法

どれだけ準備していても、当日は予想外のトラブルが起こり得ます。事前に対処法を知っておくだけで、冷静に対応できます。

【トラブル1:ポスターを忘れた/破損した】

対処法
・会場近くのコンビニで分割印刷(緊急手段)
・最悪の場合、タブレットやノートPCでPDFを表示する

予防策
・前日に荷物を最終確認する
・ポスターPDFをクラウド(Google Drive、Dropboxなど)に保存しておく

【トラブル2:コアタイムに遅刻しそう】

対処法
・同じ研究室の仲間に代わりに待機してもらう
・ポスターに「〇〇時に戻ります」というメモを貼る
・学会事務局に連絡する

予防策
・コアタイムの1時間前には会場に到着する
・前日に交通経路を確認しておく

【トラブル3:全く人が来ない】

対処法
・通りかかる人に声をかけてみる
・タイトルが遠くから見て魅力的か見直す
・隣のポスターと比較し、何が違うか考える

よくある原因
・タイトルが地味
・Key Figureが小さい、見えにくい
・配置が目立たない場所にある

【トラブル4:答えられない質問が続く】

対処法
・正直に「検討不足でした」と認める
・「今後の課題として取り組みます」と前向きに受け止める
・指導教員に相談すると伝える

予防策
・想定される質問を事前にリストアップする
・研究室で模擬発表を行う

まとめ:ポスター発表は「対話」を楽しむ場

ポスター発表で最も重要なのは、完成度の高いポスターを掲示することではありません。研究内容を起点に、参加者との対話が生まれる状態をつくることです。
そのためには、当日の流れを理解し、短時間で要点を伝える準備を整え、相手の関心に応じて説明や対応を調整できる余白を持つことが欠かせません。質問への応答や名刺交換、発表後のフォローアップも、すべてはその対話を一度きりで終わらせないための行動です。

ポスター発表は、研究成果を「評価される場」であると同時に、研究を「前に進める場」でもあります。完璧な説明を目指す必要はありません。相手の視点に耳を傾け、自分の研究を言葉にし、次の問いを持ち帰ることができれば、それは十分に意味のある発表です。
ポスターの前に立つ時間は短くても、そこで生まれた対話は、その後の研究や人とのつながりに確実に残ります。ぜひ、ポスター発表を「見せる場」ではなく、「対話を始める場」として活用してください。

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この記事を書いた人

2002年に設立された、カクタス・コミュニケーションズの主力ブランドであるエディテージの目指すところは、世界中の研究者が言語的・地理的な障壁を乗り越え、国際的な学術雑誌から研究成果を発信し、研究者としての目標を達成するための支援です。20年以上にわたり、190か国以上の国から寄せられる研究者の変わり続けるニーズに対応し、研究成果を最大限広く伝えられるよう、あらゆるサポートを提供してきました。
今日、エディテージは専門家によるサービスとAIツールの両方を用いて、研究のあらゆる段階で便利に、安心して使っていただける包括的なソリューションを提供しています。