学術界の剽窃行為とその予防策

学術界の剽窃行為とその予防策

限られた時間と不慣れな英語のせいで、論文原稿で意図しない剽窃行為を行なってしまうケースがあります。ジャーナルは、こうしたケースを倫理的な出版行為の侵害とみなし、多くの場合、その論文をリジェクトします。そうなると、研究者としての著者の評判と信用にも傷がつくことになります。

剽窃行為とは?

メリアム・ウェブスターのオンライン辞書では、剽窃行為について「本人に言及することなく他人の言葉やアイデアを使用する行為」と説明しています。言い換えれば、出典を明記せずに他の誰かの考え、アイデア、言葉、文章、研究結果を使ったり、それらを自分のオリジナルの著作物として報告したりすることが剽窃行為です。様々な分野にいろいろなタイプの剽窃行為が存在しますが、ここでは、学術界における剽窃行為と、著者としてそのような行為を防ぐ方法を取り上げます。研究では、既知の情報に触れることが欠かせません。しかし、原著作物について言及することがきわめて重要となります。出典を明記しないと、多くの場合、剽窃行為とみなされます。

学術界における剽窃行為にはどのようなものがあるか?


  • 意図的な剽窃

    実に様々な方法で、意図的な剽窃行為が行われています。中には、論文全体をコピーし、著者名を変えて自身の論文として報告する人もいます。引用元に言及せずに文章をそっくりそのまま使用することは、あからさまな剽窃行為です。レビュー論文では、様々な資料からのデータを使って1つにまとめ上げ、あたかもオリジナルであるように見せかける行為がよく見られます。これは、「モザイク」と呼ばれる剽窃行為です。 2 

  • 意図的でない剽窃

    このタイプの剽窃行為は、大学院生によく見られます。これは通常、不正確なパラフレーズ(言い換え)、引用符の誤用、間違った引用の結果として起こるものです。多くの場合、文章をパラフレーズしても文構造と意味内容が保たれていれば、剽窃行為とみなされます。パラフレーズした場合も、必ず出典を明記しましょう。

  • 自己剽窃

    過去に出版された自分自身の著作物の情報を、出典を明記せずに使用することも、剽窃の一形態です。オリジナリティは、学術界で非常に重んじられています。したがって、著作物の出どころを明確に記すことが欠かせないのです。過去に出版された自分の著作物からの情報を使う場合も、必ず出典を明記しましょう。

    剽窃行為を避けるためのヒント

    学術界において、研究は、既存の知識との溝を埋めるために行われます。この溝を強調するために、研究者は過去の研究に言及し、すでに確立された知識がどのようなものであるかを明らかにしようとします。以下のヒントは、論文を投稿する前に、剽窃行為がないかどうかをチェックするのに役立ちます。

  • 引用符を使う

    文献から文章をそのまま引用せざるを得ない場合があります。そのような場合は、引用する文章を必ず引用符(“”)で括らなければなりません。過去に作られたフレーズ(慣用句等 )を引用するときは、一重の引用符 (‘’)を使います。引用した語句や文章の出典を明記することを忘れないようにしましょう。

  • 適切にパラフレーズする

    文章のパラフレーズには練習が必要です。過去に発表されたアイデアについて述べるときは、自分の研究における独自性との関連をよく確認しましょう。意味合いや文章のメッセージを変えることなく、使う語句と文構造の両方を置き換えます。パラフレーズした文章は、必ずその出典を明記しなければなりません。出典の記載には、文献リストか脚注(フットノート)を使いましょう。

  • 文全体を引用する

    1文の中で、複数のアイデアや研究について述べることもよくあります。文の構成要素の1つ1つに対応する出典を明記することを怠らないようにしましょう。 例えば、いろいろな研究で実験した各種の細胞株や動物のプロトコルの使用について1文で述べる場合は、必ずそれぞれの研究について引用しなければなりません。“Protocol X has been previously used in human1, murine2, and bovine cells3./プロトコルXは、過去にヒト、ネズミ、ウシ細胞で使用された。” その情報を述べた文章の中で著者情報に触れている場合も、必ず出版論文そのものに言及してください。 例えば、“Chang et al. reported that … 1/Changほかは次のように報告した”のように記します。

  • すべての参考文献の情報が正しいこと

    参考文献の情報に間違いがないことを必ず確認しましょう。影響力の大きな著者は多くの論文を書いているので、正しい著作物を引用していることを確認しましょう。参考文献が間違っていると、無用な剽窃行為につながることがあります。

  • 文献管理ソフトや剽窃チェッカーを使う

    EndNoteなどの文献管理ソフトを使うと、参考文献リストを効率よく作成することができます。PlagScanやiThenticateなどの無料または有料の様々な剽窃チェッカーを、オンラインで入手することができます。論文を投稿する前に、これらを使って剽窃がないかどうか確認しましょう。

    英文校正サービスを依頼する場合は、剽窃行為を避けるという点でも原稿を磨き上げてくれるサービスを選ぶとよいでしょう。 エディテージの剽窃チェックサービス で、専門家としての評判を守りましょう!


参考サイト
http://www.merriam-webster.com/dictionary/plagiarism
https://unplag.com/wiki/types-of-plagiarism/