質問: 論文を投稿し、現在リバイス中ですが、特許も申請することにしました。

質問の内容 -
アクセプト後、出版を遅らせてほしいのですが上手な依頼文を教えてください。
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回答:

理屈から言えば、あなたの研究が特許申請に関わるものならば、まずは特許を申請し、それが認められて特許を取得してから論文を投稿するという順序が望ましいでしょう。こうすることで、特許申請内容の新規性を守れると同時に、ジャーナルが原稿に求めている、新規性のある内容を取り上げた論文を投稿できるはずです。ただし、国の特許機関(特許庁)に、特許の公開に関する実際のルールについて問い合わせてみることも必要でしょう。


ご質問によると、現在原稿の修正中とのことなので、査読が進んでいると推察されます。となると、ジャーナルは、あなたの論文を出版するつもりがあり、あなたの原稿の処置に、ここまである程度のリソースを費やしてきたことになります。論文投稿後に特許申請を決めたのなら、今すぐ論文を取り下げる必要があるでしょう。特許が認められたら、原稿に特許情報を追記した上で、新規の投稿として再提出することができます。必要なのは、編集者に連絡をとって状況を説明し、対処方法について相談することです。場合によっては、不手際として謝罪する必要があるでしょう。ただ、査読の段階になってから特許の申請を決めたことを含め、状況を丁寧に説明すれば、編集者はおそらく理解を示し、特許が認められてからの再投稿を了承すると思われます。その際、具体的な手順も説明してくれるでしょう。


特許の申請と公開については、以下の点に注意しましょう:

  • あなたが大学や研究機関に所属している場合は、特許権に関するルールを確認しておきましょう。研究の特性によっては、具体的な特許権者があなたになるのか所属先になるのか、決めておく必要があります。
  • 今回は著名な出版社への投稿だったと思われますが、出版社について再度チェックしましょう。万が一投稿先がハゲタカ出版社で、特許申請とそれに伴う論文取り下げを申し出た場合は、この状況を利用して強引な手を使ってくるかもしれません。具体的には、ここまでの作業に対する論文処理費用(APC)の支払いを求めてきたり、特許承認前に論文を公開してしまったりするかもしれません(そうなると、特許の新規性に傷がつく可能性があります)。今回の投稿先が怪しいジャーナルではないことを、このチェックリストで確認しましょうハゲタカ出版社を見抜くための10のチェック項目


特許の申請と公開については、以下の記事も参考にしてください:


特許の申請とジャーナルへの連絡が、うまく行くよう願っています!


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