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エディテージによる一日限りのワークショップ、「掲載される文章:不可欠な要素」(Writing to Publish: Essential elementsには、富山や神戸、さらには福岡といった遠方から生物医学研究者の方たちにご参加頂きました。
何を目的にご参加し頂いたのでしょうか?
研究者の皆さんは論文を掲載しなければならない、ただそれが理由です!

参加者が知りたいと思っていたのは、ジャーナル編集者や査読者がどのように研究論文を読むのかについてでした。また、出版業界の最近の動向や、自分の研究データの管理、図表を正確に表現すること、盗作防止についても知識を求めていました。


剽窃は最近日本で注目されている話題です。日本の研究者はこのところの 小保方氏らがかかわるSTAPの事例 を意識しています。どの参加者もこうした問題をどうしたら避けられるか知りたいと思っていました。けれども、英語で要約、あるいは言い換えをしなければならないため、乗り越えられない課題だと感じる参加者もいました。

「自分自身が使った方法をどうやって言い換えるのですか?」これが一番難しい課題だと、参加者の一人が述べていました。

講演の中で私は、剽窃という落とし穴を避ける方法をたくさん紹介しました。直接引用を記載するとき良い方法は、引用符を使うことだと説明しました。また、自分で文章を書くときに個人的に使った、まず論文について自分に質問し、次にそれに答えるという方法を紹介しました。この方法は自分の文章を作成するときに役立ちます。もう1つの方法は、他の人が書いた文章を編集することです。つまり、複雑で冗長な文を取り出し、直接的で理解しやすい文にするのです。

参加者は、剽窃を避けるその他の方法をあげ、積極的にワークショップに参加してくれました。ある研究者があげたのは、まず日本語でメモ書きをし、次に英語に翻訳するという方法でした。それに付け加えて、私は、ある論文を読んだ後は、日常業務をしている間もそのテーマについて考え、そうして考えたことを英語か日本語で書きとめておくとよい、とおすすめしました。

参加者の方たちにとって最大の関心事となる次のテーマは、不正行為を避けるためのデータ管理でした。ここでも参加者は、いくつかあるトラブルの中から特に、画像の改ざんと細胞株の取り違えに関しジャーナル編集者やその分野の専門家から疑問を投げかけられた小保方氏らのトラブルを思い出していました。参加者の全員がトラブルの前兆を理解していました。たとえば、清潔でない実験室、ラベルを貼り間違えたもの、データ保存システムが集中型でない、などです。

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私は、REDCapプロジェクトに関しmassive open online course (MOOC;ムーク) から学んだデータ保存の1つの方法を紹介しました。REDCapは、アメリカの、テネシー州ナッシュビルにあるヴァンダービルト大学が開発した「オンライン調査とデータベースを構築・管理するための安全なウェブアプリ」のシステムです。参加者が関心を持ってくれたので、休憩時間にこのシステムについて簡単な導入部分を紹介しました。

REDCapのようなシステムを利用する前は、いかなる研究プロジェクトでも新しく始めるためには、使用する予定の方法を考慮するときに、研究グループはデータ管理プランを書く必要があると述べていました。バークレー大学が作成したデータ管理・計画ツールについて知っていることにも触れていました。このサイトには、カリフォルニア大学バークレー校がこのツールを作ったのは、全米科学財団(National Science Foundation)、あるいは国立衛生研究所(National Institutes of Health;NIH)の助成金に応募する研究者が、自分たちの助成金(申請)にデータ管理プランを含めなければならないからだった、と書かれています。


研究者のみなさんが、今後のエディテージ主催のワークショップに参加してくれるよう、おすすめします。今回のようなテーマだけでなく他にも重要なテーマも扱っています。
また次回のワークショップでお会いできることをとても楽しみにしています。

 

この記事は西川マリ(「掲載される文章」ワークショップの講師)によって書かれたものです。

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