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「中国経済における日系企業が抱える問題点の改善に向けて」加藤真妃子さん(法政大学大学院)

Editage Insights | 2014年1月23日 | 2,524 ビュー
加藤真妃子さん

経済学に興味を持たれた理由について教えてください。

経済学は社会生活の中のあらゆる部分に関連する、ベーシックな学問でありながら、発展性があるという点に魅力を感じ経済学を学びたいと思いました。また、経済学の分野で国際的にも貢献したいと思い、留学や海外研究調査を経験することによりさらに視野を広げて研究することができています。

 

大学時代にオーストラリアに留学されていますが、現地の学生生活はいかがでしたか?

大学の3年次に短期留学でオーストラリアに行きました。現地の大学で行われるテスト等のプレッシャーはありましたが、ホームステイをしながら短期留学を楽しみました。レポートを書く等の課題をこなすだけではなく口頭でのコミュニケーション能力を高めることにも集中して勉強をしてきました。

日本では「大学生はあまり勉強をしない」というイメージが強いですが、オーストラリアでは、勉学に対するモチベーションの高い学生が国内外から集まっていました。オーストラリアで出会った彼らの姿勢に大きな刺激を受け、また自分の甘さも痛感しました。「もっと勉強をしなければならない」と本気で思い、この気持ちは今でも研究を続けているモチベーションとなっています。

 

大学の卒業論文は、どの様なテーマで研究をされましたか?

BRICSに関する論文を書きました。これからの投資先としてのリスクや展望を研究して書いた論文です。この研究が基盤となり、現在は主に中国経済について研究をしています。また、指導教授の研究プロジェクトで、一昨年度は中国へ、昨年度はブラジルを含む南米研究調査へ同行する機会もあり、当時の研究内容も生かしながら、現在研究を行っています。

 

現在研究をされていらっしゃる中国経済の研究テーマについて教えてください。

中国の経済発展に伴い、ボリュームゾーンと言われる中間所得者層が拡大しています。日系企業はどのようにしてこの層をターゲットにするか、中国における日系企業のボリュームゾーン戦略やそれにともなう日本型経営・生産システムの現地移転の考察を主なテーマにしています。

たとえば、特に白物家電産業などにおいて、従来の高品質・高付加価値の日本製品は中国のボリュームゾーンにはそのままでは通用しないという現状があります。日本の製造業の強みを活かしながら、どのようにボリュームゾーン向けの低価格でそれなりの機能を持った製品を製造していくのか、日系企業の抱える大きな課題の1つとなっています。このような視点から、その背景にある中国経済の現状などについても考察し、今後の中国経済と日系企業戦略を展望しようとしています。実際に企業をいくつかピックアップし、それぞれの企業事例研究という形で分析し、論文や学会などで発表・報告行っています。この研究が日系企業の問題点を改善する何かしらの手がかりになればとも思っています。

 

英語はいつ頃から本格的に学び始めたのですか?

私が在籍する法政大学経済学部にはStudy Abroad プログラム(SAプログラム)という制度があり、これは半期の留学で単位取得が認定される制度です。私は大学3年次の前期にSAプログラムとして約4カ月間オーストラリアでEnglish Language Intensive Courses for Overseas Students(ELICOS)と経済学のコースを履修しました。ELICOSとは英語が第二外国語である留学生がオーストラリアの大学で学ぶための英語の準備コースです。ERICOSではInternational English Language Testing System(IELTS)という、大学や大学院への入学基準となる英語の学力テストの対策をしており、このコースで英語を学びました。

 

英語でご苦労されたことは?

オーストラリアの修士課程へ入学を志願する際、IELTsのスコアが必要でした。そのスコアがなかなか出せず苦労しましたが、大学院への願書提出締め切り日直前で、大学付属の大学院への準備コース (Access Course) へのスコアをやっと出すことができました。その後、すぐ現地に行き、Access Courseに2か月間通い、そのコースを修了することで、大学院進学の資格を得ました。進学後も予習、復習や授業についていくことが大変で、講義を録音し何度も聞き直しながら復習をしないとついていけませんでした。

はじめは基本的な英語論文の書き方もわからないほどでした。2か月間通ったAccess Courseで大まかな事を学びましたが、そのあとは大学院に設置されている論文をチェックしてくれる部署で確認をしてもらい、論文の構成について質問をしたりしていました。日本語と英語では文章の構造がかなり異なるので英語で論文を書く際、日本語で考えて文章を書くのでは駄目だなと感じています。今でも一番大変なのが、日本語で仕上げた論文を英語にする事です。その場合どうしても文法も構文もおかしくなってしまいます。最初から頭を英語に切り替えて書き始めないと時間もかかってしまって非常に大変です。

 

英語での発表もされる機会があると思いますが、その場合はどうされていますか?

学会発表はすべて英語で行うことがあります。プレゼンテーションに関しては留学していた経験が生きていて、少し自信が持てるようになりましたが、今でも毎回かなり練習してから本番に向かいます。英語でのプレゼンの方が、聞いてくださる方の反応を直に感じることができ、また、自分が伝えたいことをその場で直接伝えることができるので、その点は、英語論文よりやりやすいです。

 

エディテージのサービスはオーストラリアの大学院で行われていた対面式の英文校正と比べてどのように違いますか?

対面で校正していただくのはいいのですが、なかなか詳しくその場で教えてもらうことができませんでした。Editageの場合は対面ではありませんが、研究分野に関して精通している校正者に細かく丁寧にチェックしていただいて、的確に意図が伝わるような文書に仕上げてくれます。毎回、校正者の方のコメントは勉強にもなっています。

 

プレミアム英文校正とスタンダード英文校正の両方のサービスをお使いですが、どのように使い分けていますか?

論文の提出先によって使い分けています。プレミアムの方ですと、論文の構造的な面の校閲もしてくださるので、ワンランク上のジャーナルに出すときはプレミアム英文校正を使っています。

 

今後の抱負をお聞かせください。

研究者として大学に残って教育に携わっていきたいと思います。今後も英語を生かして国際的な場で研究成果の発表と論文投稿をすることにより、グローバルに活躍できる研究者になりたいと思っています

 

後輩の皆様へのアドバイス、メッセージ等はありますか?

英語が使える事によって、その先に見えてくる世界が変わってくると思います。私は英語のライティングがあまり得意ではないので、特に論文執筆には苦労していますが、英語を使って自分の研究を世界に発信できることや、世界中の人々とのつながりを広げていきたいと思っています。そのために、英語をツールとして使いこなせるように、日々奮闘しています。自分の目標や夢に向かって、英語に向き合い、苦労しながらも勉強を続けていくことが大事であると思います。

 

加藤真妃子さんのプロフィール:2007年7月~2008年7月The Australian National UniversityにてMaster of Business、2009年2月~2010年3月University of CanberraにてProfessional Doctorate in Business Administrationを専攻。 2007年法政大学経済学部優秀論文賞にて優秀成績者賞を受賞。 2010年4月より、法政大学大学院経済学研究科経済学専攻博士後期課程に在籍。2012年12月から現在、法政大学大学院グローバルサステイナビリティ研究所にて特任研究員をつとめる。趣味は油絵、ピアノ、水泳、ゴルフ。好きな言葉は『 Dare to Dream』。

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